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働き貧乏(詩)

「若いうちは働くだけ働け。そうすれば将来楽になる」だなんて。定年になったのに働かなければいけない人のなんと多いことか。
積み上げた嘆きや愚痴を一人酒場でこぼしてみても、アルコールの匂いと一緒に空気の中に消えてしまうだけで、そんな三千円の行方を遠く眺める。
肩を落とし、地面だけを見つめながら、一人暮らしのアパートへ帰る道。
見下げた果てに見上げた空は臭った泪の色がした。

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