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忘却の薬(詩)

僕は君を忘れていたし
君も僕を忘れているだろう
ふと君を思い出したのは
たぶん季節外れの風邪みたいなものだろう
季節外れの風邪は治りが遅いというけれど
僕はただ君を忘れたふりをしていただけで
忘却の薬は効き目が長続きしないのだろう
そういえばこの時季に風邪をひくことが多くなった
僕は一粒残っていた忘却の薬をビールと一緒に飲み干す

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