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ドストエフスキー『白痴』読了
虚栄心と歪んだプライドが引き起こす馬鹿騒ぎ。その中で純粋無垢な主人公が苦しんでいく物語。これが第一印象だ。
しかし、ドストエフスキーがただの馬鹿騒ぎをこれほど長編として書くわけがない。
時代が大きく変貌するとき、若者はその変貌を主導したくなる。問題なのは、主導したがる若者は自分を頭が良いと思っているし、その実あまりにも主観的なモノの見方しかできないことだ。しかし、答のない答を間違えるのも若者の特権だろう。ただ、人の命を奪うのは行きすぎだ。この後、ロシアはソ連となり粛清を繰り返し、今またロシアに戻ってもウクライナ住民を虐殺している。ドストエフスキーはロシアを、そしてロシア国民を知り尽くし、だからこそロシアの未来を予言するような小説を書けたのだろう。
これでそれらしい感想文になっただろう。ピント外れかもしれないけれど。
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