なぜバランストスコアカード(以下BSCと記述)を目標管理ツールとして使うのか?大きく次の2つの理由がある。(1)目標達成には多くの場合プロセス変更が欠かせない(2)プロセス変更には人的リソースの教育・訓練が欠かせない
なぜバランストスコアカード(以下BSCと記述)を目標管理ツールとして使うのか?大きく次の2つの理由がある。
目標達成には多くの場合プロセス変更が欠かせない
プロセス変更には人的リソースの教育・訓練が欠かせない
プロセスの見直し、変更
今までと同じ方法で業務を行っていたのでは目標達成は難しい。例えば、ダイエットするにしても運動を日常生活に取り入れたり、食生活を見直すなどの生活改善、すなわち日常習慣、ビジネスで言うならばプロセス変更が必要である。それで初めてContinual Improvementが達成できる。
人的リソースの教育・訓練
上記プロセスを見直し・変更する上で、社員(職員)に新たなスキルが必要になるのか?特にデジタル化が急速に進む現代では常に社員の能力向上に予算を使わないと企業も社員も生き残れない。例えば、
当然、クラウドや生成AIなどの最先端技術を導入する場合は、IT部門の技術力向上はもちろんのこと、導入に伴うセキュリティ技術の向上も必須である。
デジタル化で大幅にプロセスを変更する場合は、システム運用開始前に非IT部門の社員にも十分に運用訓練をしないと対応できない。
日本企業でBSCを使わなくなった大きな理由
まずコストがかかるから社員教育を行わない。結果、プロセス変更も出来ずに従来の方法で業務を続行せざるを得ず、改善しようにもContinuous Improvementしかできない。自ずと目標は達成できない。目標を達成できないと通常は責任問題へと発展するが、なあなあの年功序列、学歴社会、出る杭を打ち続ける企業風土では責任問題が問われることはない。結果、目標の達成が一目でわかり、厳しく目標管理を行うツールは敬遠されたのである。