キャリア的視点237 -妻の誕生日:「妻」のキャリアを考える-
毎日ブログ 237日目(2020/10/22)
私事で恐縮ですが、本日は私の妻の誕生日です。Happy birthday !
今日は「妻」のキャリアとして考えてみたいと思います。
(本記事で使用している写真は鳥居の1枚以外は写真ACよりダウンロードされて頂いたものです)
「妻」という役割
今回書く「妻」と言うのは、もちろんどなたか男性のパートナーである女性の事です。
そしてこの場合の「妻」というのはライフキャリアレインボー(ドナルド・E・スーパー)で考えてみた時には、他人の人生における役割の一つです。
人一人の役割を考えると、家族としては「子供」「親」「友達」、地域コミュニティ的には「ご近所さん」「生活区役員」「組長」、仕事としては「上司」「先輩」「同僚」「後輩」「部下」などなど数え出したらキリがない状態で存在します。
対して女性特有の役割は「妻」「母親」「彼女」などなど、女性限定で表現が変わるものも含めて、これまた様々あります。ここに書かれていなくても、皆さんの頭の中には他に浮かんでいるものもあるのではないでしょうか。
また広く世の中を見渡してみても、結婚する事を選ばず「妻」「母親」などの役割を持たない方も多くいらっしゃいます。また結婚しても子供を作らない選択をしている事などで「母親」などの役割を持たない方も多くいらっしゃいます。ですのでここで書く「妻」のキャリアが、皆さん一人一人に当てはまるものでもありません。ここは改めてご了承くださいね(^^)
皆さんは「妻」という役割をどの様に捉えていらっしゃいますか? ここでは私の認識を書かせていただきますので、異論・反論多々あると思いますが、宜しければコメント欄などにご記入いただければ幸いです。
家庭に入る、という慣習
正直言って、いくらキャリア理論とはいえ「妻」を「役割」と連呼するのは、私には抵抗があります。確かにチームビルディングの観点からは、リーダーもメンバーも、それは役割の違いであると謳っていますし、それは間違っていないと思っています。
家族も企業も、規模は違えども「組織」という観点では同じで、その意味では間違っていないのですが、ロジック的に言うには心理的なブレーキがかかります。
それは私自身、彼女の夫である事を「役割」としておこなっている認識がないからなのだと思います。だから彼女に対してもそう期待しているのでしょうね^^;
ここではその役割に関して、まず確認をしていきます。
日本に限らず、女性が家庭に入る傾向が強いのは、妊娠・出産できる事に起因しています。その意味で太古の昔から男は狩り、女性はそのサポートという役割分担が、自然発生的に生じたのではないかと考えます。これは「個人の適正」ではなく、「性差による区別」の延長です。
自然発生的なものである以上、これを変えていこうと思えば、そこには別のパワーが必要になります。それは夫婦の協力で変えていく事になりますね。実際に奥さんが働いて、旦那さんが家事・育児を担当するご夫婦はいらっしゃいます。
キャリアの断絶?
問題なのは、女性の働き方に関する家庭との関係性にあると思います。
女性が働き始めた事自体は歓迎すべき事なのですし、実際に女性の方が仕事の能力的に優れているという推論もあると聞きました。ですが、特に妊娠・出産などのライフキャリアイベントによって、女性は男性よりも大きな転機を迎えます。
妊娠=出産・育児という暗黙の了解によって『これまでの仕事生活が終わる』と考える方が多い様です。これは育児に数年〜十数年かかる可能性があるためで、仕事の現場に復活しても、子どもの発熱で迎えに行くなどフルタイム復帰が難しいと考えている人が多い様です。
「自分のキャリア形成が止まる」「キャリアがなくなる」「これまでの努力が無駄になる」と感じている事にある様に思います。
私は現在の社会労働環境の中で、女性が育児・家事をやって当たり前とする慣習がある事が最大のネックなのだと考えています。
「男性が会社で稼いで、女性が家庭を切り盛りする」という慣習にことごとく支配されている現状から変えていく必要があるのではないでしょうか。
近年は『イクメン』などという言葉と共に、男性の家事・育児参加が社会的に認知され、実際の家庭でも当たり前になってきているのは良い事だと思いますし、もっと普及するべきだと思っています。
余談ですが、女性が就業することは家計のリスクヘッジにも繋がりますし、夫婦間の育児比率の問題は熟年離婚などの理由にもなりやすいですので、男性諸氏も古い考えを是正していくと良いと思います。
話を戻して先述の女性のキャリア断絶の話ですが、これを勘違いされている方が非常に多いのです。実際にはキャリアとは「会社で仕事をすること」だけではありません。ボランティアで活躍する事も、地域コミュニティで活動する事も、もちろん家事・育児で手腕を振るう事も、全てがキャリアなのです。お金をもらうことだけがキャリア構築では決してありません。
もし『仕事』に活かせる事以外をキャリアと呼ぶのに抵抗があるのなら「聞き分けのない部下(子供)に目標を達成させる方法」「家事・育児におけるタイムマネジメント的考察」など、仕事を絡めて意識する事で、改めてキャリアとして考え易くなるのではないでしょうか?
キャリア自律が活躍のカギです
もう一度書きますが、女性自身のキャリア自律が明確で有れば、決して産休・育休では『キャリアの断絶』という話にはなりません。
キャリア自律とは、自分が将来的にどうなりたいか、どうありたいかを考え実行している事です。職業と言うのはその表現の一形態にしかないのだと思います。
確かに私には出産経験はありませんので、私の言う言葉には説得力を感じられないのかも知れません。であればこそ、自分のこれまでのキャリアと、これからのキャリアに真摯に向き合って欲しいと思います。
今は日本が社会的に「女性活躍推進」などで、キャリア自律しやすい背景があります。実際には「活躍」とは「キャリア自律=どう在りたいかの実現」だと言えますので、活躍するのは男性も同じことです。男性も女性も、個人のキャリア自律を果たすことが推進されているのです。(女性は社会慣習的に社会で活躍しにくい為、国の事業として推進されているということなのです)
私の妻はキャリア自律をしています。
だからこそこの夏のテレワークも難なく受け入れ当たり前に対応しています。出産を経て、育児を行っている今もブレずに学びを続けています。
だからこそ、私は妻に対して素直に尊敬できますし憧れすら感じます。隣にいて対等であることが当たり前です。結婚してたかだか14年ですが未だに新鮮です。
これからまだ14年の3~4倍の時間を共に歩むパートナーとして、これからも互いに愉しめると良いと思うのです。
改めて、Happy Birthday !
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