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キャリア的視点267 -OJTを改めて考える-


毎日ブログ 267日目(2020/11/21)


OJTを考える

皆さんの会社では、OJTってどんな物ですか?
OJTとは「On the Job Training」の頭文字をとったものを言い、仕事の中で訓練することを指します。
基本的には先輩社員が、特に新人社員に対して、1日、または一定時間同行などをして、具体的な業務のやり方を教えることを指す場合に使われる言葉の様です。
このOJTの中で後輩社員は先輩社員との心的距離を縮めて、以後の仕事においても会話をしやすくする狙いがあります。

ところがこのOJT、現在ほとんどの会社で行われているとは思うのですが、実は今紹介したやり方だと「効果が半減」ってご存知でしたか?
せっかくやるのだったらフルの効果を得たいのに、実は半分の成果しかなかったって言うことなんです。

今日は現在のもったいないOJTを有効活用する方法をご紹介します。


新人に対して

結論を言いますが、現在のOJTでは、先輩社員が「言われたからやっている」のではないでしょうか? 要するに何らの前準備もなく、指導しているのです。
そこには計画性はほとんどなく、新人さんに「これ教えといて」と言われて「これは教えました」で返す。

まずはOJTに対する計画を立てる事から始める事が肝要です。新人Aくんに対する教育の全体プランを立てるのです。
期間は?
毎日のスケジュールは?
主担当は誰がやる?
誰が補佐する?
こんな感じで計画的に進めるのが良いのです。

これから一緒にやって行く仲間な訳ですから、中途半端な事をせずに、最初からきちんと教えて行く、必要な事を教えて行くという事が大切です。
また、その意思・姿勢を見せる事で、新人Aくんにも自覚が生まれやすくなります。

このOJTを適当にやって行くと、何をどこまで伝えたかがわからなくなってしまい、後で困るのはチームの全員です。早く自分が楽をするという意味でも最初に計画的に行うOJTと言うのが大切になってきます。


教育係にとってのメリット

もう一つ大切な事があります。
それは教える側の先輩に対して行うものです。

先の章では「OJTは計画的に」と書いてきていますが、その計画を立てるのが「今後の仕事にどの様に影響を与えることになるのか」は想像ができると思います。

この「計画を練る」という作業は、決して簡単なものではありません。
新人Aくんと話をする中で、彼がどんな性格で、どんな事を考え(思考の癖)、どんな事を大切にしているか(価値観)を知っていると知らないとでは計画が変わってきます。
そんな「人となり」を視る訓練になります。

誰かを主とした時に、副となる従業員との連携を行うこともチームビルディングの走りを学びます。

最大のメリットは、これまで学んできた数々の知識や情報を、後輩指導の名の下に、アウトプットできるという事でしょう。アウトプットを行うという事は、頭の中を再整理し、相手に伝わる様に構成して、相手の顔を見ながら臨機応変に対応する力が必要になります。
これを意識しているのか意識していないかでも、先輩社員の成長速度は全く変わっていきます。

つまりOJTというものは、計画的に行えば教える側の先輩社員にとっても、かけがえのない学びの場となるのです。



つまり、これまでなんとなくで進めていたOJTを、学びの場として設定し、計画的に、戦略的に、戦術的に実行する事で、劇的に効果は変わります。

言い換えるとOJTをする(先輩)側とされる(新人)側、それぞれに行動変容が起きて初めて100%に近い達成度と言えるのです。
これまでの方法では得られなかった反応が得られる様になるのです。
せっかくお金を出してやるのですから、効果がないともったいない、という話ですが、同時に両者のキャリアの為にも、ぜひ計画的なOJTを採用していって欲しいと思います。



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個人の活性化を組織の活性化に繋げます。


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