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共感に依存しない「聞く」のあり方

仕事柄いろんな人と話をするのだけれど、いわゆる「共感力」というものを持ち合わせている人が多い印象です。

そういう人の話を聞けば聞くほど、わたしには共感力がない、とまでは言わないけれど「共感力は低い」と思わされる。

コーチは寄り添うことが基本などと言われる(思われている)世界で、共感性に乏しいというのはきつい(実はそんなに気にしていないけど)。

まあでも、できないことを嘆いても仕方ないので、できないんだからしょうがないよねと割り切って、できることをすることに決めています。

共感力が低いとは

共感力って言われた時のイメージっていろいろあると思うので、どんな共感力がないのかという話を少し。

例えば、わたしは「やりたいことが同じだ」と思うことはほぼありません。ゆえに「同じことを思っているから、この人と一緒に何かをしたい」と思ったこともありません

似ているところがあると思うことはさすがにあります。ここは同じですよねとか、部分的に同じだとわかることもあります。でも、「やりたいことが同じ」ということはまずないですね。

だから、誰かと何かを継続的に行うというのは、わたしにはかなりハードルが高いです。それがサービスであればなおさらです。

それから、わたしは話していて「わかるー」ということよりも「全然わからん、こういうこと言っている?」と聞くことの方が多いです。

もっとニュアンスでわかっちゃう人もいるのかもしれないけれど、全然わかんない。まじでわかんない。

あとあと、誰かの悩みに一緒に悩んじゃったりとか、誰かのことをものすごく心配しちゃったりとか、そういうこともほぼないです。

さすがに苦しいニュースとかみると落ち込むとかそういうことはありますけど。でも、誰かの問題を自分の中に取り込むことはほぼない。

並べればキリがないので終わりにしますが、こんな感じです。

共感してもらえていると感じる

それでもわたしと話して「共感してもらえている気がする」「ちゃんとわかってくれていると感じる」と言ってくれる人がいて、そういう人に「わたしは共感力がない」と言ってもあまり信じてもらえないのだが….。

共感はできないけれど、言っていること(言わんとしていること)を理解したり、話を整理してこういうことになっているのねと共通認識をつくる。そういうことはたぶん得意です。

もしかしたらこれを共感力と呼ぶのかもしれないが(笑)、だとしてもなんとなく、わたしのしている共感は世間で言われている「共感力」とは少し違う気がしていて「共感してほしい」と言われてもその期待には応えられないような気持ちになる。

わたしが「こういうこと?」とあててみた言葉に「まさに言いたかったことはそれだ」と言ってもらえたり、「こういうことかもね」と言ってみた言葉に「その言葉が欲しかった」と言ってもらえることがあるんですね。

それはわたしが共感力でなし得ているものではなく、分類と整理によって理解し、これであっているか相手に確認することによって起こる事象だと思います。

わたしは、これいま伝えたら響くだろうなみたいな思考で「渾身のこれ言ったろう!」的なことはしないし、「こういうことを言ってほしいんだろうな」と相手の気持ちを汲み取って言葉をかけることはまずありません

それでも、わたしの伝えた言葉をお守りにしてくれる人がいるのだとしたら、それはあなたがちゃんとわたしに話をしてくれたからだと思います。

「なんでわかるんですか?」と言われることがあるけれど、わたしからすると「全部言ってくれたことだけどね」と感じる。

言ってくれたことをわたしからみるとこう見えるよ、と伝えているだけ。だから、話してくれてありがとうと思います。

世間でイメージされているような共感力はたぶんないし、もはやそういう力を発揮しようとも思っていませんが、話してくれたことはなんでも聞くよと思っているし、分解して整理することで、一緒に状況を理解することはできるよと思っています。

コーチングやキャリアカウンセリングのやり方は流派はあれど正解はないし、最終的には相性とタイミングということになるとは思うので、もしコーチングを受けたいなと思ったときに「こんなコーチもいたな」と思い出してもらえると嬉しいなって考えています。

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