【映画レビュー】『ケイコ目を澄ませて』:内に秘めることは苦しいけれど気高い!
見たいと思っていた作品を、ようやく見られました。セリフやストーリーやアクションが溢れる饒舌な映画とは対極にある、抑制されたストイックな映画だと思いました。でも、熱いです。うまく言えませんが、炎を上げる焚火ではなく、静かに熱せられた鉄の塊のような感じです。
思いを内に秘めるということ
岸井ゆきのが演じる、女子プロボクサーの主人公は、耳が聞こえず、しゃべることもほとんどできない。そういう人をメインに映し出せば、必然と映画は静寂につつまれる。そして、主人公の思いはほとんど