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ピラティスと死海と

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。

今回のテーマは「#私のお風呂時間」です。

頭からざーとひととおりシャワーで身体にくっついてる汗や埃、あと1日の憂いも洗い流す。そして死海の塩のバスソルトを入れた湯船に頭まで浸かる。なんとなく体に良さそうな雰囲気のこのバスソルト、長年使っているお気に入りのひとつだ。

にしても今日も相変わらずお腹出てるな。お腹だけでない。胴体が脂肪で厚ぼったい。お風呂の鏡に映る醜い私の姿よ。

毎日ピラティススタジオへ通い3か月になるけど全然痩せない。嘆いてみるものの食事制限を全くしてないのだから、当たり前と言われればそうかもしれない。
しかし「予約なし」で「通いたい放題」「会社帰りに」「30分」という手軽さから、ほぼ毎日通っているのだ。気分転換になるし終わった後の疲労感が心地よい。

ついにはスタッフのお姉さんに、
「習慣化できていて素晴らしいですね」と言われてしまう。
気を遣って声をかけていただいたわけだが、「毎日くる(のに痩せない)女」として存在を認識されていたのか、と勝手になんとも居心地が悪い。誰の目にも止まらずこっそりレッスンしていたい。
これだけ通い詰めていればスタッフさんとも仲良くなれそうなもんだ。というかそんな常連さんをよく見かける。スタッフさんときゃっきゃやっている。いいなあ。仕事後のリフレッシュにもなりそうだし、レッスン外でもピラティスのちょっとした情報を教えてもらえたりもするのかもしれない。でもコミュ障な私には、それがとても難しくて。おそらくホストクラブとかも楽しめないタイプだ。
だいたいアラフォーおばさんが、加藤ミリヤみたいなピンク髪のお姉さんと清水翔太みたいな人生楽しそうなお兄さんと一体何話せばいいのさ。てきっとピラティスの事話せばいいんでしょうね、少なくともそれは共通の話題でしょうから。

ストレス解消も始めた目的の一つだけれど、結局1人でお風呂でファーっとしているのが一番緩まる。

いつか本当の死海にこの身をゆだねてみたい。
イスラエルとかヨルダンとか遠い異国の地で。
何も考えずにぷっかりと。
この太身な身体でも果たして水面にうまく浮かぶだろうか。
塩分が濃くその中で生物が生きられない死海などという恐ろしい名前のついたその湖で。

文:べみん
編集:鈴木乃彩子

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