おばあちゃんとわらびもち地獄
おばあちゃんは優しい。
仕事で忙しい母のぶんまで昔からたくさん愛情を与えてくれた。
すっごく幸せな事なんだけど、時にはうっとおしくなるくらい。
私が喜ぶ事をいつもいつも探してくれた。
私が学校からお腹ぺこぺこで帰った日、おばあちゃんがわらびもちを買っておいてくれた事があった。
それほどわらびもちが好きだったわけじゃなかったけど、本当にお腹がすいていたからいつもの100倍美味しく感じた。
「美味しいーーーーー!」
って喜んだ私を見たおばあちゃんは私以上にすっごく嬉しそうだった。
おばあちゃんは次の日も、
そのまた次の日もわらびもちを買ってきてくれた。
「ダイエットするからお菓子買ってこないで!」
って私が言った日まで、
毎日わらびもちを買って来てくれた。
私が喜ぶリアクションを期待して、
わくわくした表情でわらびもちを渡してくれるおばあちゃん。
わらび餅は本当はそんなに好きじゃなかったけれど、
おばあちゃんの事はめちゃくちゃ大好きだよ。
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