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福祉施設に求められるサービス提供のプロセス(Part1)

2020年度の東京都福祉サービス第三者評価も本格化し、訪問調査(経営層に対するヒアリング)も始まりました。
私は前職が高齢分野の現場職員であったこともあり、組織・サービス両方担当しています。

前回は組織マネジメントについて取り上げましたが、今回は「サービス」に関する項目、特に「プロセス(サービスを提供するための仕組み)」項目を取り上げたいと思います(サブカテゴリー1〜3、5、6が該当します)。
以下に、特養のサービス分析シートを添付しておきます。「プロセス(サービスを提供するための仕組み)」項目はどのサービス種別にも共通の項目ですの、それぞれの種別で読み替えながら、項目を確認してください(サブカテゴリー4「サービスの実施」項目はサービス種別に特化した内容です)。

サービス提供のプロセス項目

サービス提供のプロセスでは、組織マネジメントのようにチェックが外れることはほとんどありません。
しかし、関わる職種が限られることがあるため、取り組みの捉え方にギャップが生じるのは事実です。
サービス提供のプロセスで捉え方のギャップが生じやすい項目は以下の通りです。


サブカテゴリー1 サービス情報の提供:生活相談員、広報担当
6-1-1 
利用希望者等に対してサービスの情報を提供している

サブカテゴリー2 サービスの開始・終了時の対応:生活相談員
6-2-2
サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている

サブカテゴリー3 個別状況に応じた計画策定・記録:ケアマネジャー
6-3-1 
定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
6-3-2
利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の施設サービス計画を作成している
6-3-3
利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
6-3-4
利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している

サブカテゴリー1 サービス情報の提供

この項目は、施設や事業所の情報をこれから利用したい方々に向けてどのように発信しているかを問う項目です。
この情報発信について携わっているのは、生活相談員やホームページやSNSを更新している総務課などの広報担当の職員になると思います。
よって、現場の介護職や看護職は施設や事業所の情報発信の手段・方法がどうなっているのか、どのような情報を発信しているか(ホームページやパンフレット、SNS等)、なかなか把握することが難しい状況といえます。

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東京都福祉サービス第三者評価の評価者として、他事業所の事例などのさまざまなノウハウを凝縮しております。一部無料で読めるようにしました。

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