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お前の母さんのつくった弁当の代わりに毎日映画見せてやるよ💗『エンドロールのつづき』 

《乱れ撃ちシネnote vol.202》

『エンドロールのつづき』  パン・ナリン監督 2023年 インド、フランス

鑑賞日:2024年5月30日 Amazon Prime Video

【Introduction】
本日はまず大好きな阿部サダヲの作品を。
24.05.30(20) -☆☆- 「シャイロックの子供たち」 本木克英監督 2023年 日本 Amazon Prime Video
東京第一銀行・長原支店で起きた、現金紛失事件。
お客様係の西木は、同じ支店の愛理と田端とともに、この事件の裏側を探っていく内に、ある事実にたどりつく。
それはメガバンクを揺るがす、とてつもない不祥事の始まりにすぎなかったー。
池井戸潤による原作「シャイロックの子供たち」を、阿部サダヲをはじめとした日本を代表する豪華キャスト陣×「空飛ぶタイヤ」チームで満を持しての映画化。
金か、魂かー。全ての働く人たちへ問いかける、クライム・エンターテインメント始動!
~Filmarksより~

阿部サダヲ 、 佐々木蔵之介、渡辺いっけい、柄本明など好きな役者が顔をそろえているのは嬉しい。
ただし残念ながら池井戸作品にしては今ひとつエネルギーが感じられなかったかな。

映画館の物語が好きなので。
24.05.30(21) -☆☆- 「エンパイア・オブ・ライト」 サム・メンデス監督 2023年 イギリス&アメリカ Amazon Prime Video
厳しい不況と社会不安に揺れる1980年代初頭のイギリス。
海辺の町マーゲイトで地元の人々に愛されている映画館・エンパイア劇場で働くヒラリーは、つらい過去のせいで心に闇を抱えていた。
そんな彼女の前に、夢を諦めて映画館で働くことを決めた青年スティーヴンが現れる。
過酷な現実に道を阻まれてきた彼らは、職場の仲間たちの優しさに守られながら、少しずつ心を通わせていく。前向きに生きるスティーヴンとの交流を通して、生きる希望を見いだしていくヒラリーだったが……。
~Filmarksより~

映画館を舞台にした作品は好きなんだけど湿り気の多い作品が苦手。
役者は上手いし、映像もきれいだけど、全体に流れる暗さが馴染めない

サム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』にはちょっと驚いた。

全編ワンカット、戦場を駆け抜ける脅威の臨場感”というキャッチ・フレーズの通り、
ステディカムを使用して戦場を駆け抜ける二人の兵士を追い続けるだけの映画と言っても過言ではない。
映画ならではのその表現方法に圧倒される作品だった。

“全編ワンカット”の戦争映画の作り方:『1917 命をかけた伝令』


映画館つながりで観たのがこの作品。
24.05.30(22) -☆☆☆☆- 「エンドロールのつづき」 パン・ナリン監督 2023年  Amazon Prime Video
これはかなりな拾い物。
とても感動的で素敵な作品だった。

チャイ売りの少年が映画と出会い、やがて世界で活躍する映画監督になる――。
監督自身の驚くべき物語を映画化し、本年度(2022年)アカデミー賞®国際長編映画賞インド代表に選出!
世界中の映画祭で5つの観客賞を受賞し、
さらにバリャドリード国際映画祭では最高賞にあたるゴールデンスパイク賞をインド映画として初めて受賞するなど、世界中の映画祭から喝采を浴びた話題作。
“映画”への溢れんばかりの愛情を込めて本作を監督したのは、主人公のモデルでもあるパン・ナリン。
観客が一体となった映画館、スパイスたっぷりの手料理、陽気な音楽とダンス…どこか懐かしいインドの魅力が満載で贈る、幸せで希望溢れる物語が誕生した。
~公式サイトより~

映画館ものと言えば『ニュー・シネマ・パラダイス』がまず最初に挙げられるけど、

ぼくが最初に頭に浮かべるのはボグダノヴィッチ監督の『ラスト・ショー』
なので『エンドロールのつづき』の原題『Last Film Show』が画面に流れたときニンマリしてしまった。

時代がフィルムからデジタル上映に切り替わる時期インドの田舎町の映画館では・・・

嬉しいのは映画に熱狂した主人公の少年たちがついには自分たちの手で映写機をつくって上映することだ。
しかもこの物語は実話をもとにつくられているというのだから驚く。

【物語の概要】
インドの田舎町で暮らす9歳の少年サマイは、学校に通いながら父のやっている駅のチャイ売りを手伝っている。
厳格な父は映画を低劣なものと考えているが、信仰するカーリー女神の映画だけは特別だと言い、家族で映画を見に行くことになった。
初めて経験する映画の世界にすっかり心を奪われたサマイは再び映画館に忍び込むが、チケット代を払えず追い出されてしまう。
それを見た映写技師ファザルは、料理上手なサマイの母が作る弁当と引き換えに映写室から映画を見せると提案。
サマイは映写窓から見る様々な映画に圧倒され、自分も映画を作りたいと思うようになる。

【Trivia & Topics】
✥サマイ少年はインドの大林宣彦少年だ
大林監督がこの映画を観たら「嬉しいね~この子達はぼくとおんなじことをやっているぞ」と喜ぶだろう。
大林監督は2歳のときに自宅の蔵で見つけたブリキの映写機のオモチャに出会い6歳で35mmフィルムに手描きでアニメーションを創り始めている。
映画館で映画を観る前に自分で映画を作ってしまったことがすごい。

3,000人を超えるオーディションを行ったが主役のマサイ少年が見つからなかった監督とプロデューサーは、インドの田舎町に出向いて生まれてから一度も映画を見たことがない少年たちの中から選んだ。
マサイ少年役のバビン・ラバリを始め目がキラキラ輝いている少年たちは全員監督の出身地のグジャラート州出身者から選ばれました。

【鑑賞ガイド】
😁😁😁😁
~~~~~~~~~~~~~
😁😁😁😁😁:見事な作品。
😄😄😄😄:お勧めです。
😀😀😀:楽しめます。
😔😔:苦手です。
🥵:途中下車。
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【巷のうわさ】
Filmarks:☆☆☆★(3.8

u-next :☆☆☆☆



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