見出し画像

リップ・ヴァン・ウインクルのお話し知ってます?💗『野獣死すべし』 

《乱れ撃ちシネnote vol.024》

『野獣死すべし』

  村川透監督



【Introduction】
昨日の岩井俊二の描いた切なく哀しい物語『リップヴァンウィンクルの花嫁』は先の展開が読めず、本人をイメージして書かれた脚本だけに人生に振り回される主演の黒木華のハマり具合がハラハラさせる面白い映画だった。

リップ・ヴァン・ウインクルと言えば強烈な印象を残すのが『野獣死すべし』。何十年かぶりに再見しました。

【Story】
ある激しい雨の夜警視庁捜査一課の警部補が殺害され拳銃が奪われた。
数日後秘密の賭場が襲われ暴力団が射殺され3,000万円が奪われる。
殺された岡田警部補の部下だった柏木は、元通信社のカメラマンとしてアンゴラ、レバノン、ウガンダなどの最前線の戦場で行われた目を覆うような残虐の行為を記録し、現在は翻訳家として暮らしている伊達邦彦を犯人だと目星をつけてたった一人で伊達を尾行していた。
伊達は新たな現金略奪の相棒として自分と同じニオイを感じさせる真田に声をかける。
二人は某銀行を襲い巨額な金を手に入れる。
たった一人で伊達を尾行している柏木は大金持参で熱海に向かう伊達に接触する。
そして・・・。

【Trivia & Topics】
*松田優作。
公開後42年たった今でもいっさい色褪せていない松田優作のオーラに驚きました。

*大藪春彦ファンの不満。
公開同時原作者の大藪春彦ファンからは松田優作演じる主人公伊達邦彦が原作と違いすぎていると不評でした。

*原作と映画化作品とは違って当たり前。
例えばスティーブン・キングのホラー小説の傑作「シャイニング」の場合原作者のキングが出来上がった映画を観て監督のスタンリー・キューブリックにクレームを付けた「これはワタシの作品ではない」。
キングの小説「シャイニング」もキューブリックの映画『シャイニング』もぼくは楽しめました。
楽しめなかったのはキューブリックに腹を立てたキング自身が製作したテレビ映画「シャイニング」です。

*まさに狂気!
室田日出男を目の前にしてリップ・ヴァン・ウィンクルの物語をゆっくりと聞かせる松田優作の目の凄まじさ・・・

【鑑賞ガイド】
😁😁😁😁
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
😁😁😁😁😁:見事な作品。
😄😄😄😄:お勧めです。
😀😀😀:楽しめます。
😔😔:苦手です。
🥵:途中下車。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【巷のうわさ】
*Filmarks:☆☆☆★(3.8)

*u-next :☆☆☆☆



明日は松田優作で思い出深いもう一本の映画についての予定です。


電子書籍「きっかけ屋アナーキー伝」を販売しています。

昭和から平成にかけての企画屋ならぬきっかけ屋の仕事史です。
映画、本、音楽に興味のある方はぜひご一読ください❗
Kindle Unlimitedでもお読み頂けます👇


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?