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わたしのはじめてのクライアント体験。

コーチングを学び始めてから、「自分にも学びと成長のためにプロコーチをつけたい!」とコーチを探しました。私はコーチを探すのに体験セッションを5回以上は受けてマイコーチを決めたので、コーチ探しの過程については、別途記事を書きます。

そして先日、約3か月に及んだマイコーチである、犬尾陽子コーチとのセッション最終回が終了しました・・・!

私と犬尾コーチのセッションは、タイトルをつけるならば「自分の深いところ潜んでいた真の願いに出逢う旅」でした。

コーチングは守秘義務があるため、一般的には内容まで公開されませんが、リアルなコーチングの臨場感とすばらしさをお伝えしたいので、私の「テーマ」もリアルに公開し、お届けします。コーチングを受けることを迷われている方へ何かしらのきっかけになれば嬉しいです。(コーチへのラブレターという意味合いもあります。)

コーチと創る唯一無二の協働関係

ドキドキしながら受けた体験セッションで、犬尾さんは2時間という時間をかけて信頼・協働関係を築いてくれました。犬尾コーチに、関係性へのリクエストを尋ねられ、「私もコーチングを学んでいるので、コーチングだけでなく、アドバイスや犬尾さんの個人的なフィードバックをコーチングとは別に頂きたい。」とリクエストし、犬尾さんは言わばコーチだけでなく、メンターのような役割もして下さりました。(コーチングを学んでいる身として、ここまで柔軟に対応できるのはプロフェッショナルだからだと思います。)

体験セッションでコーチから頂いた言葉で特に印象に残っているのは、「コーチもクライアントを選ぶ権利がある」という言葉。私は前提として、コーチはクライアントを選ぶことができないと思い込んでいたので、この言葉は目から鱗でした。そしてそれをまっすぐに私に伝えてくださったその姿勢もまた、なんてかっこいいんだろうと思いました。

コーチとクライアントは常に対等の関係にあり、上下の関係性ではない。それをしっかりとコーチ自身が体現していること。「いや、とは言ってもお金を支払っているのはクライアントじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、個人的にはお金は「信頼と感謝の証」であると思っています。クライアントもコーチも本気で向き合いたいという気持ちと約束を、「お金」というモノで表現していると考えています。

犬尾コーチは普段エグゼクティブの方へコーチングをされているので、決してセッション料金は安くはありません。それでも、クライアントファーストの考え方でお金ではない時間の交換をしているのだと、コーチの在り方を私に教えて下さったのでした。

私が踏み出せるように背中を押してくれたセッション

初回セッションでは、「コーチングを学ぶためにできること」をテーマにセッションして頂きました。

当時の私は、まだスクールに通っておらず、でも同年代の方々がコーチとして活躍している姿が羨ましく、私も走り出したい気持ちで前のめりでしたが、スクールに通っていないのに実践に踏み出す勇気もありませんでした。

私の通うコーチングスクールは、プロフェッショナルになるまでにトータル200万以上するので、「スクールに通わないとコーチングはできないのか?」と疑念を持っていました。でも、コーチングはやりたい、でも、不安・・・。の繰り返しでグルグルとしていたのです。(今は迷いなく自己投資に踏み切っています。)

コーチは、過去の私のエピソードや私の達成したい未来像、コーチングを通じて(私が)どんなことが得られるか、などをひとつひとつ丁寧に問いかけてくれました。

初回セッション時、私は犬尾コーチに言われました。

「美月さんは、とっても焦っているように見えます。」

この時私は、確かに焦っていました。まだスクールにも通っていないのに、「セッションをやってみたい!実践したい」の想いばかりが先行し、あふれ出て、でも前に進んでいない自分がもどかしかったのです。

「美月さんは、クライアント数や時間数だけ積んでいるコーチングを受けたいですか?」

と問われたときに、「そうか。時間数も経験人数も資格も関係ない。自分といかに真摯に向きあってくれるかが、クライアント目線では必要なんだ。」とはっきりわかりました。自分のこととなると、なぜだか目の前のことに囚われてしまって、そこから抜け出せなくなります。私はこのコーチの問いかけを受けて、「焦らず、目の前のひとりひとりを心から大切にしよう」と意を新たにしました。

そして、私がコーチングを通じて実現したい世界観をいっしょに探ってくれました。それは暖かくて、色とりどりで、夢のような世界でした。その世界をイメージしたときの感情を記憶するためにネーミングをし、セッションは終了しました。

私はこのセッションを経て、コーチとしてプロになる決意を固めました。そして、スクールに通うことも決意しました。きっと、セッションの前から私自身はそうしたかったのかもしれません。その想いを存分に引き出していただいたセッションでした。

心が震え、涙が溢れたセッション

これから綴るセッションは、犬尾コーチとのコーチングで最も響き、心に残っているセッションです。コロナの影響でずっとオンライン対応をして頂いていたコーチングですが、私は純粋に「犬尾コーチに会ってみたい」という想いで、対面セッションをお願いしました。

横浜のとあるカフェで実施しました。朝はやい時間で待ち合わせをしたのですが、店内に入った犬尾コーチは店員さんに元気よく「おはようございま~す!」と声掛けをしていて、まるで海外にいるような空気感を抱きました。日本で店員さんに元気よく挨拶する人は少ないけれど、犬尾コーチの挨拶は気持ちがよく、真似してみよう、とこっそり思いました。

初めての対面セッション。若干の緊張がありながらも、オンラインと少しも変わらない様子で犬尾さんは前回の振り返りもそこそこに、「今日はどんなテーマにしましょうか。」と笑顔で聴いてくれました。

私がこの日テーマにしたのは「コーチングを通じてどんな世界を実現したいのか」。

プロコーチとしてやっていくには、Doing(スキル)ももちろん大事だけれど、それを支えるBeing(在り方)ももっと大事だと思います。この時点では私のbeingを言語化しきれていなかったので、セッションを通じて整理、言語化したいとそう思ったのです。(まだ自信がなかったのかもしれません。)

そしてその当時描いていた世界観を、言葉にしてコーチに伝えました。うろ覚えですが、当時は「人々の可能性を引き出し、笑顔溢れるカラフルな世界の実現」のような表現だったと思います。

「それ、なんか違いますよね。」

コーチに言われました。私は意表をつかれました。まさかそんなことを言われるとは。さらにコーチは続けます。

「それじゃない気がします。ほかにはありませんか。美月さんにしかできないことがあるはずです。」

そして私は、なぜコーチングをしたいのかを改めてぽつりぽつりと、言葉にしました。綺麗にまとまってなんかいなかったけれど、「なぜ私がコーチングを届けたいのか。」をちょっとずつ紐解いていきました。そして辿り着いたのは、「過去の自分を救いたい。」そう思ったからでした。

「親との向き合い方がわからず、孤独感に囚われたり、不安障害になったときなどに、自分との向き合い方をわかっていれば。自分を、自分自身が癒し、満たす方法がわかっていれば。私はもっと楽に生きれたんじゃないかと思うんです。だから、もし同じように自分自身に囚われ、苦しんでいる人がいるならば。そんな人のために時間を使いたいとそう思うんです。」

この言葉を発しているとき、自然と涙が溢れてきました。

「ああ、そうか。私は本当は、過去の自分を救いたかったんだ。」

目の前のコーチも、目に涙を浮かべ共鳴してくれていました。そして優しく私に告げました。

「きっとそうなんですね。すごく伝わります。美月さんにしかできないことだと思います。誰しもが、心に傷を抱えています。そして厳重にカギをかけて、見ないようにしているかもしれません。そういう深いところを、一人で見に行くのはとっても怖い。でも、コーチと一緒なら。そう思ってもらえるような時間を、美月さんなら生み出せると思います。」

このセッションで、私の実現したい世界は、想いは、自分の中にすっと染み込んだような気がしています。それは意図的に作られたものではなく、私の心の奥底の泉からあふれ出るようなそんな想いでした。

それが、「ひとりひとりの内側を満たすことで、創造的でやさしい時間を創り出す」という想い。

私は、自身を受容し、自分を自分で満たせるようになったからこそ、人にやさしく、創造的になれたと思っています。だからこそ、そんな時間を、目の前の人と一緒に創り出すことができたら。大袈裟かもしれませんが、それが私の生きる意味のひとつだと、今ではそう思っています。

振り返ったら道ができていた最終セッション

最終セッションは、オンラインで実施してもらいました。テーマは、「コーチングのその先」。

最近はありがたいことにセッションの申し込みも増えてきて、充実した時間を過ごすことが多くなりました。「コーチングのその先に、どんな世界が、アクションがあるだろう。」というのが最近の自分自身への問いでした。

セッションをさせて頂いて感じることは、「私はコーチングをやりたくてコーチングをしているわけじゃない」ということ。

クライアントさんが、自己と安心して向き合えるような、人生の編みなおしができるような、ちょっと疲れたときにすっきりできるような、そんな場の創出ができることが私にとっての喜びであり、願いなんだと感じるようになりました。だからこそ、家庭でもなく、職場でもない、友達にも言い難いことがあったときの「サード・プレイス(安心できる場所)」を創っているんだとそう思うようになりました。

この「サード・プレイス」についてのイメージの解像度をあげるべく、最終セッションのテーマに選びました。

いつものようにやさしくて温かいコーチの問いかけによって、私の「サード・プレイス」が明確になっていきました。そしてやっぱり感じたことは、自分が心から望む理想の世界を想像しているとき、内側に生じるエネルギーがあるな、と。

ヒトは思考だけでない、感情の動物であることを身体知として実感します。このセッションでは、私のサボタージュが浮き彫りになりました。夢を夢のままにしておき、現実に落とし込むことを怖がっている私の中の「妨害者」がいることを認知し、脇におくことができた。これがこのセッションのいちばんの気づきでした。無意識的に乗っ取られていた「妨害者」を意識化し、コントロールすることで操縦席を取り戻したような感覚です。

セッション終了時、コーチから伝えられました。

「美月さん、最初のときより力が抜けて、リラックスしていますね。最初は、焦りがすごく見えた。早く実行しなきゃ、前に進まなきゃという焦りがありましたが、今日の美月さんは、どっしりと構えて、とても安定しているように感じます。」

私は、この言葉がとっても嬉しかったです。数回のコーチとのセッションを通じて、後ろを振り返ったら、そこにはしっかりと「道」ができていました。

私は、確実に前に進んでいました。コーチングを実践していないことに焦りを感じていた最初の時から、たった数か月で、コーチングを楽しみ、クライアントさんと一緒に、唯一無二の対話の時間を創ることができるようになり、beingだけでなく、「コーチングのその先の世界観」までイメージできるようになっていました。渦中には痛みと向き合い、当時のつらかった感情と向き合う時間もありましたが、それもまた大切なプロセスだったのです。

まるでU理論のように、自分の内面に深く潜り込み、深い場所で自己とつながり、より自分のありたい姿が鮮明になって還ってきました。こんな短時間でその内面の深さと時間軸の広さを両立出来たのは、コーチが共に歩んで寄り添っていてくれたから。

犬尾コーチは、間違いなくプロフェッショナルでした。

短い間でしたが、伴走して頂きありがとうございました。心から、感謝しています。初めての継続コーチングでしたが、質の高いコーチングを受けることができて、コーチとして学ぶことも多かったです。

きっとこれからも、犬尾コーチの背中を見て、たまに隣で歩んで頂きながら私は前進していくんだと思います。立ち止まったり、迷路に迷い込んだときには、またぽんっと背中を押してください。

出逢えたからこそ、私は前に進んでいけます。これからも、自走できます。最初のコーチに、犬尾コーチと出逢えたことに、私をクライアントに選んで頂いたことに深謝いたします。

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