「その選択」は自分にとって、最善だろうか。
人は、1日に平均70回もの意思決定をしている
これはコロンビア大学ビジネススクールで意思決定の研究をしているシーナ・アイエンガーの言葉だ。
私たちは、情報化社会に生きている。Twitterを開けば、「20代の内に苦労をするからこそ成功が手に入る」「プロセスはプロセスでしかない、結果がすべてだ」など自己実現に邁進するツイートが溢れ、テレビをつければコロナを始め、殺人事件や交通事故、不倫だ自殺だと、暗いニュースで後を絶たない。
私は、めったにテレビをつけない。つける時は、netflixかミスチルのライブDVD、はじめてのおつかいを観る時だけだ。
私は、意識的にテレビを観る。テレビはつけっ放しにしていると、情報の垂れ流しに遭い、意識的に選択をすることができない。人は、意識的に選択をすることが大事だ。(CMが意識的に選択できない時点でテレビは怖いものだと思う。)
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先週末、CTIで「バランス・コーチング」を学んだ。バランスコーチングとは、「意識的に・主体的に・そして響く選択」をクライアントにしてもらうような関りをするコーチングのスキルだ。
私たちは、親のしつけや学校教育を受けている時点で、「〇〇とはこういうものだ」と無意識に刷り込まれている。
例えば、「一生懸命勉強して良い大学に入って、大手企業に入社すれば人生は安泰だ。」「お金持ちは幸せだ。」「人は平等でなければならない。」「電車の中では静かにしなければいけない。」「時間は守るものだ。」など、この世は誰かの刷り込みでできている。言い換えるならば、その連鎖が「常識」となる。
それらは、本当にそうなのだろうか。
海外を訪れれば、日本の常識が覆されることがある。タイの電車の中は、煩い。車内で電話も当たり前だし、大声で会話している。カンボジアの子どもたちはお金がなくても笑顔がまぶしい。アメリカ社会では平等を嫌う。インド人との会議は集合時間に誰も来やしない。
こうやって経験してみると、日本の当たり前を疑うような視点が生まれる。バランスコーチングは、意識的にコーチがこの状況を創り出す。
クライアントが囚われている視点から飛び出して、多様な視点を経験してもらう。多様な世界を観るだけでなく、「体感覚」を伴って経験をしてもらうのだ。
これにより、クライアントは自分がいかに小さな箱の中で物事を見ていたのかに気づくことになる。自分で視点を動かすのは、なかなか難しい。そもそも、1つの視点に捕われていることにさえ気が付いていないことがほとんどだ。
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人は、顕在意識が5~10%、潜在意識が90~95%を占めるという。私たちが見ている世界はとても小さく、ほとんどが無意識だ。脳科学的観点から見ても、私たちの脳の情報処理能力は実に限定的であることがわかっている。脳は、楽をしたがりなのだ。だから、私たちの選択のほとんどは無意識的に行われている。脳のフィルター機能についてはこちらの記事を読んでみてほしい。
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選択の重要性について意識を向けてほしい。
私たちは、本当に自分がありたい姿で生きているのだろうか。
私たちの世界は、私たちの選択でできている。「自分はダメな人間だ。」「私はブサイクだ。」「誰からも必要とされないんだ。」そんな風に意識していると、私たちはそんな自分を創る選択を無意識的にしてしまう。
人と関わることを避けたり、人を疑ったり、どうせダメだと諦めたり。それも全部、自分でしている「選択」なのだ。
だからこそ、私はいつも自分に問いたい。
「その選択」は自分にとって、最善だろうか?
嫌な出来事があったとき、イライラしたとき、ストレスを感じているとき。私は自分に問う。実はその感情さえも、自分で「選んで」いるから。
ありのままの自分でありたい。いつもご機嫌でありたい。人にやさしく過ごしたい。感謝を伝えられる人でありたい。学びを絶やさずにいたい。変化できる人でありたい。身軽で自由でありたい。
こうやって、ありたい姿を言語化し、そこに対して意識を向ける。すると、ありたい姿でいるための「選択肢」が見えてくる。
嫌な思いを脇に置こう。私は独りじゃないと思おう。私はよく頑張っている。今日は本を読もう。積極的にありがとうと言ってみよう。など、意識的に、感情や物の見方を選択をしてみる。
今の自分は、自分が積み上げた「選択」の結果だ。
だったら、今からする選択で、自分はどうにでも変えることができる。そして、意識が変われば行動も変わる。行動が変われば、現実が変わる。
その積み重ねで、きっと思い通りの未来も創ることができる。
「他者と比較して落ち込んでしまう自分をやめたい」
「お金に固執する自分をやめたい」
「人の目を気にして落ち込む自分をやめたい」
大丈夫。「意識的で主体的で響く選択」を体験すれば、変わることができる。
現実は、あなたのかけている"色眼鏡"で出来ているだけだ。あなたはいつでも眼鏡を選ぶことができるし、あなたが響く眼鏡を通して見る世界は、きっと輝きに満ちている。
行き詰ったら、ぜひ問い直してみてほしい。
「その選択」は自分にとって、最善だろうか?
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