マガジンのカバー画像

ファンク、ソウル

177
昔から今日までのR&B、ファンク、ソウル、レアグルーヴをまとめてます。
運営しているクリエイター

記事一覧

Sam Cooke - Live At Harlem Square Club(1963)

Sam Cooke - Live At Harlem Square Club(1963)

 正直サムクックあんま好きじゃありませんでした。ソウルの発祥っていうからベスト盤を聴いてみたけどサザンソウルほどダイナミックでもなければモータウンほどリズムが跳ねてる訳ではなく甘いストリングスと静かなビートで確かに歌は上手いけど…って感じでした。代表曲とされるChange Is Gonna Comeがそんなサウンドだったのが勘違いを加速させました。こんなことを書くと怒られそうですが Change~

もっとみる
Nina Simon - It Is Finished(1974)

Nina Simon - It Is Finished(1974)

怖いイメージのあるニーナシモンですがこのアルバムはグルーヴィで楽器の音やバラエティに富んだサウンドが面白くそこまでトゲが気にならず比較的聴きやすいです。ただこの後、音楽業界やら社会が嫌になったらしく長らく在籍していたRCAを離れ半引退状態に入ったようです。

メンバー
ニーナシモン:ピアノ、ボーカル
アルシャックマン:シタール、ギター、ベース
ナディカマル:ママーライクンビ、タルヴィハ、マダガスカ

もっとみる
Lotta Mubulu - There’s Music In The Air(1976)

Lotta Mubulu - There’s Music In The Air(1976)

南アフリカ出身のシンガーのレッタムブール(ンブール)。クインシージョーンズが音楽を手がけたテレビドラマの「ルーツ」でリードボーカルを務めたり、キャノンボールアダレイに認められアダレイ兄弟やクルセイダーズをバックにファンキーなアルバムを作ってきた彼女がA&Mレコードからリリースした1作目に当たるのが本作。社長でありミュージシャンでもあるハープアルパートとレッタの夫であるカイファスセメニヤの2人がプロ

もっとみる
David T. Walker. Soul food cafe (1989)

David T. Walker. Soul food cafe (1989)

 本作ではデイヴィッドTウォーカーとジョーサンプルが泥臭いブルースやR&Bを演奏しています。メロウなギターのデイヴィッドと清涼感あるキーボードのジョーと2人とも泥臭さとは無縁そうですがジョーはクルセイダーズのメンバーでありデイヴィッドもクルセイダーズのゲストメンバーやエタジェイムズのバックバンドにいたりとルーツには泥臭い音楽がある人で81年にもSwing Street Cafeという似たようなアル

もっとみる
Earth Wind and Fire   S.T (1970)

Earth Wind and Fire S.T (1970)

ラムゼイルイスのバンドでドラムとカリンバを演奏していたモーリスホワイト。脱退後は弟ヴァーダインとソルティペパーズを結成し1969年に二枚のシングルを出し一曲がローカルヒットするも解散。(アースの前身ということで興味深いグループですがなぜか調べても音源や資料があまり見つからず謎の多いグループです。discogsによるとグループにはダニーハサウェイやマイルスデイヴィスのバンドのギタリストだったピートコ

もっとみる
George Benson - Weekend in L.A(1978)

George Benson - Weekend in L.A(1978)

本作はタイトル通り1977年9月末から10月にLAはハリウッドにあるロキシーでのライブから良い演奏を選りすぐったアルバムです。LPでは2枚組でに渡ってスタジオ以上にアドリブ多め熱高めの演奏を披露しています。しかもバンドメンバーはブリージンの頃から変わらないので息もピッタリで各メンバーのソロも最高です。ちなみにこの長くフュージョンをやってきましたが本作の後はギターも弾けるブラコンシンガーに。一応マッ

もっとみる
Labelle - Phoenix (1975)

Labelle - Phoenix (1975)

ニューオリンズで録音したレディママレードがヒットしたラベル。本作もまたアラントゥーサンのプロデュース、ミーターズがバックという編成なもののゲストミュージシャンも多く参加しており特に興味深いのが奇才ジェイムズブッカー。レイチャールズとショパンが一緒になったようといわれるスタイル、明らかにただ者でなさそうなルックス、天才系のミュージシャンにありがちな破滅的な人生とクセの強さが3つ揃ったミュージシャンで

もっとみる
Commodores - Caught in the act (1975)

Commodores - Caught in the act (1975)

ライオネルリッチーがいたグループやバラードグループとして有名なコモドアーズですが初ヒット曲がファンクナンバーのマシンガンだったことから分かるようにその初期はクール&ザギャングやAWBのようなファンクバンドでした。キレのいいホーンにクラヴィネットを多用したサウンドはこの時期のモータウンで1番ファンキーだったといっていいと思います。

メンバー
ウォルターオレンジ:ドラム、リードボーカル
トーマスマッ

もっとみる
Allen Toussaint - Southern night (1975)

Allen Toussaint - Southern night (1975)

今日はアラントゥーサンのソロアルバムサザンナイトを紹介します。この頃のアランはザバンド、ヴァンダイクパークス、ドクタージョン、ポールマッカートニー、ラベルのレコーディングに関わりボニーレイット、ボズスキャッグス、グレンキャンベル等が彼の曲をカバーしてそれをきっかけにニューオリンズ音楽がブームになるなど人種や国籍、ジャンルを超えて注目されてノリにのっていた頃のアルバムで調子の良い頃に作られただけあっ

もっとみる
Boz Scaggs - Slow Dancer(1974)

Boz Scaggs - Slow Dancer(1974)

ブルースバンドのボーカリストとして活動を始めファーストアルバムをマッスルショールズで録音したボズスキャッグス。ヒットした頃とは正反対とも言えるスタイルの彼ですが本作はちょうどその過渡期にあたる一枚。プロデューサーにはモータウンの仕事を多く行うと同時にソウルシンガーとして活動していたジョニーブリストルを起用。彼は共作も含めるとアルバムの半分にあたる5曲を提供しています。ミュージシャンもこの頃の西海岸

もっとみる
Quincy Jones - You’ve got it bad girl (1973)

Quincy Jones - You’ve got it bad girl (1973)

ビッグバンドでの録音が多かったクインシージョーンズですが本作A面では今までのビッグバンドスタイルを離れ、より大胆にソウル、ファンク的なサウンドを導入。これをきっかけにビッグバンドスタイルを辞めよりモダンで身軽なバンドを率いてソウル、フュージョン、ディスコ、ブラコンといったジャズから離れた音楽をすることになります。

メンバーは全てのクレジットがなくリズムセクションの一部とソロイストのみです。

もっとみる
Isaac Hayes Live (1973)

Isaac Hayes Live (1973)

 ブラックモーゼ。ゴッドファーザーオブソウルやキングオブポップより凄みのあるニックネームですがアイザックヘイズはその風貌やサウンドも名前負けしていません。そんな彼の初めてのフルライブアルバムがこちらです。曲は代表曲はもちろん他人のヒット曲やルーツを感じさせるポップやブルースもありスタジオ盤からは見えない一面が見えます。
 ちなみにジャケットはアイザックヘイズの部分に扉の印刷がされた紙が貼ってあるタ

もっとみる
Wilson Pickett- Join Me & Let’s Be Free(1975)

Wilson Pickett- Join Me & Let’s Be Free(1975)

評価どころか紹介されることすらない70年代のウィルソンピケット。本作ではアレンジとプロデュースをYusuf Rahman(ユセフラーマン?)が担当。あまり有名ではなくクレジットも多くないですがワッツ103rdストリートバンドやレスマッキャン、シリータライトなどのミュージシャンと共演経験があるようです。75年当時では古いサウンドに聴こえそうですが60年代も70年代も昔になり、様々なマイナーなレコード

もっとみる
Dr. John - In the Right Place (1973)

Dr. John - In the Right Place (1973)

前作「ガンボ」がニューオリンズの歴史を紹介する一枚なら本作はニューオリンズの今を紹介した一枚です。その証拠に前作が一曲を除いて全て過去のヒット曲のカバーだったのに対して本作ではカバーは2曲だけで、もう2曲は共作、残りは全て先生による曲です。またサウンドも前作が先生のピアノをメインにしたオーソドックスなR&Bだったのに対して本作はミーターズを中心にしたバンドのサウンドをフィーチャーしたファンクやロッ

もっとみる