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水の空の物語 第2章 第7話

「あっ、わたし書きたい」

 風花はノートを受け取る。 三人で海に小旅行に行くと書いた。

「風ちゃんって、本当に水辺が好きだね。海に行くとずーっと波を眺めているし」

 あたしはねーと、ひろあはソプラノの声を響かせる。

 ケーキ食べ放題に行くと書いた。

「香夜ちゃんは?」

「私はどこかのお城で、和装体験なんかしたいな」
「海とケーキとお城かあ。全部行けたらいいね」

 それいいと、ひろあは声をあげた。

「海の近くのお城に行って、ケーキを好きなだけ食べるんだよ。そういうプランを捜そう」

「そんな場所、あるかな」

 香夜乃は苦笑する。

「難しいから、プランの立て甲斐があるんだよー。あたしに任せてっ。完璧なプラン立てるからねっ」

 ひろあは興奮気味にいう。

 そんなひろあの感情が移ったように、風花もわくわくしてくる。

「私はお城より、和装体験希望」

「分かった。あたしに任せてっ!」

 任せるねーと、風花は声を弾ませた。


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