見出し画像

特に面白かった漫画:読書メモ2019年10月~12月

漫画はどれも面白い。

「面白かった漫画」を挙げていくとキリがないので、「特に面白かった漫画」に絞って記していきます。

随時追加予定です。

前作『大家さんと僕』も傑作だったけど、
それを大きく上回る大傑作。

ここがよかった、あそこがよかった、と一晩中語らいたくなるほど。


矢部さんの次回作が楽しみです。

もう漫画は描かない、的なことを言ったりしてますが、それはありえないと思う。
これだけの才能を持った人が、描かずにいられるほど、世界はやさしくも厳しくもできてない、はず。


「天才」と「天才に憧れる平凡」のW主人公、
という、よくある設定ながら、
「二人の間を漂う準主役」の描き方が見事で、ぐいぐい引き込まれます。

見事な1巻目だからこそ、ラストの一話が勿体ない。

天才キャラに関する衝撃的な引きで終わらせてほしかったです。


それはさておき、
『ワンパンマン』しかり、”ウェブでラフな漫画→プロの手で上質な漫画に”
は、これからの漫画制作の主流になっていくかも
と感じました。

竹熊健太郎さんなどが提案している、
「日本の漫画界にも、もっとマーベルのようなプロダクション形式が浸透すべき」
論は、理屈としては納得なのですが、
これだけ漫画読みの目が肥えてる日本では難しいだろうな、と感じています。

「天才肌、もしくは、職人肌の漫画家による孤高な作品作り」と
「プロダクション形式による効率性も重視した作品作り」の
中間にあたる
”ウェブでラフな漫画→プロの手で上質な漫画に”
は、もっと研究する価値があるかもしれません。


今年初めて読んだマンガとしては、僕のNO1『ぽんこつポン子』。

第22話のクジラとのやりとりからの花火なんて、
想像をはるかに超える展開で、凄い、の一言。

2020年、大ブレイクしそうな気がしてます。


このクオリティの短編を描き続けられる業田良家さん、やっぱり偉大です。

今巻では6話目の「焚書工場」が特に秀逸でした。


表題作は短編ながら、秀逸な一本の映画を観たような読後感です。

いろんな漫画家さんにリメイクしてほしいです。


おばあちゃんと、子どもの描写がとても魅力的です。

笠原 千鶴さん、まだヒット作には恵まれてないようですが、
きっとブレイクすると思います。


こちらも表題作の短編が、一本の映画のような読み応え。もっともっと話題になっていい一作だと思います。


正直に言ってしまうと、本編はそれほど面白いと思っていません。
ですが、巻末にある「青山剛昌さんによるネーム手直し」が、すこぶる興味深いです。

編集者としては、非常に勉強になります。


安定の面白さ。

他の漫画家さんによるスピンオフ『からかい上手の(元)高木さん』と比べて読むと、山本崇一朗さんの凄さがよくわかります。

これまた、編集者として非常に勉強になります。

『ロマンチック-山本崇一朗(裏)短編集-』には、山本崇一朗さんのデビュー間もないころの作品が掲載されています。
面白いのですが、今の匠さは、ほぼ感じ取れず。

描くことで、こんなにも漫画家さんは成長するんだ、
と知ることができる点でも編集者として非常に勉強になります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?