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自分っぽさを大切に、セルフブランディングする

前回投稿してから半年近く経っていることに驚き。あっという間に2023年も半年が過ぎました。

先日、バンクーバーでIT系で働く人をサポートするエージェンシー、Frogのオフィスを借りて「セルフブランディング」に関するイベントを開催しました。
約15名が参加してくださり8割が女性(Frogメンバーは男性8割、女性2割と言われてるから女性が多くビックリ!)、エンジニアとデザイナーの比率は半々くらいでした。

実は今年1月末に、約1年近く働いていたカナダ現地企業からレイオフとなりお仕事を失いました。会社都合の解雇なので雇用保険が適用されたのは有り難かったですが、リセッション(景気後退期)の影響によるIT企業のレイオフの波と重なり転職活動が難航。すごいタイミングに就職活動が重なってしまったと思いつつ、今後のキャリアを見つめ直す良い機会になったとも思っています。
転職活動中にセルフブランディングの重要性を改めて感じ、同じように就活に励む友達にセルフブランディングの話をする機会が増えてきました。他にも興味を持つ人がいるかもと思いイベント開催を提案したところ、多くの方から良い返答をいただいたので開催しました。

セルフブランディングをやろうと思ったきっかけ

私はUX/UIデザイナーなので、企業に応募する際にはポートフォリオが必須です。ポートフォリオは制作に時間がかかるのでまず最初に着手し、ある程度形になったところでフィードバックをお願いすることにしました。
いくつか参加してる北米のデザイナーコミュニティのSlackでポートフォリオレビューをお願いし、何人かの方からフィードバックをいただく中で鋭い指摘がありました。

私はポートフォリオの自己紹介文の冒頭をこのように始めていました。

As a designer of user interfaces and digital products, I am passionate about putting the user at the forefront of the design process.

ユーザーインターフェースやデジタルプロダクトのデザイナーとして、私はユーザーをデザインプロセスの中心に置くことを重視します。

そして、いただいた鋭いフィードバック。


あなたはUX (User Experience) / UI (User Interface)デザイナーですよね?肩書きに「User」とあるのだから、ユーザーのことを考えるのは当たり前ですよね?
あなたはどんなUX/UIデザイナーなんでしょうか?

このポートフォリオサイトはSEOを目的としていますか?そうでないなら、こんなに説明は必要でしょうか?

(かなり意訳していますがニュアンスはこんな感じ)


雷に撃たれたような衝撃が走りました。
あまりの衝撃に思考が止まり、フィードバックのお礼をなかなか書くことができなかったです。

メッセージを繰り返し何度も読む中で、あぁ…私は知らない間に自分自身を型に当てはめようとしていたんだと気づきました。
よく見るデザイナーの自己紹介文を真似て、響きの良さそうな言葉を使って文章を作っていました。
実績紹介には自分がやってきたプロセスを全部説明して、私はこれもあれもそれも全部やったんです!と見せたくて仕方がないポートフォリオにしていたんだなと。
一気に恥ずかしい気持ちになりました。

この衝撃のおかげで、私に欠けているのはセルフブランディングと気づくことができました。的確で正直なフィードバックをくださったデザイナーの方に本当に感謝しています。

参考にしたフレームワーク

私はクサマジュンヤさんのYouTubeを参考にセルフブランディングをやってみました。彼の動画はとても分かりやすく、ステップごとに丁寧に教えてくれるのでとても参考になりました。また、ワーク用のテンプレートも提供してくださっているので印刷して使ったりiPadなどでも活用できて便利です。

【自宅でできる】セルフブランディング動画講座

自己分析の結果からキーワードを抜き出す

エニアグラム等の自己分析ツールを使って診断をおこない、結果からキーワードを抜き出します。
こだわりや基本的な性格、プラス面などに記載された文章の中から自分に合っていると思う文章、好きな単語、他人から言われたことがあるものなど気になった言葉を保存しておくと後の作業で役立ちます。

以下は私が使用した自己分析ツールです。
ストレングス・ファインダーは有料ですが上位資質トップ5を知るテストをやるのもいいと思います。英語ベースなので、結果の日本語表現に少し違和感がありますが面白い発見があると思います。
私のストレングス・ファインダーの結果はかなり的確でした。自分では言葉で表現しずらかったことを具体的に教えてくれたので、とても参考になりました。

自分の強みを書き出す

動画では3分間で20個以上書き出す!とありますが、私は時間内に出し切ることができなかったので、結局5分くらいかけて25個絞り出しました。
時間をかけすぎると考え過ぎてしまうので、この時間内に絞りだすぞ!決めて取り組んだ方がいいです。
能力、スキル、前と比べてできるようになったことだけに集中してしまうとなかなか出てこなくなってしまうので、自分が好きなことや趣味を加えるといいと思います。
とにかく他の人と比べないこと。経験値は全く関係ないので、自分を表現する言葉を書くことに集中します。

サブカテゴリーを創り出す

サブカテゴリーを足すことでより個性が生まれてくると思います。私はサブカテゴリーに自分の趣味である料理と一眼レフを選びました。自己紹介文では趣味について触れていませんが、ポートフォリオにより個性を加えるため一眼レフで撮影した写真を載せたり、自分が好きなものを紹介しています。

自分の好きなものをポートフォリオサイトで紹介する
ポートフォリサイト: https://makomizuno.com/

自分の強みで書き出したキーワードはあなたを表現するキーワードです。強みに選んだベスト3だけでなく、自分を表すものは最大限に工夫してあなたっぽさを表現してみてください。

パーソナルアイデンティティを考える

自分の強みやサブカテゴリーを定義したら、それらのキーワードを使ってパーソナルアイデンティティとなる文章を考えます。この時に自己分析結果から抜き出したキーワードが役に立ちます。

抜き出しておいた文章に定義した自分の強みやサブカテゴリーを入れ込んで新しい文章を作ります。まずは深く考えず、思い立った文章をどんどん書き出していくのがいいと思います。私は表現を少しずつ変えた約10種類の一文を考えました。

ここでChatGPTに助けてもらいます。
就職活動を始めてからというもの、ChatGPTは私の心強いパートナーになりました。
(普段は英語で使うことが多く、私が書いた英文を書き換えて!とお願いして添削してもらってます)

例えば下記のような文章を作ったとします。

自身で考えたパーソナルアイデンティティの文章
強みやサブカテゴリーを使って考えた文章

ChatGPTに「自己紹介のタグラインっぽく簡潔に言い換えてほしい」とお願いして、自分で考えた文章を全てペーストしました。

私が書いた文章をChatGPTが書き換えた例1
ChatGPTに「自己紹介のタグラインっぽく簡潔に言い換えてほしい」とお願いした結果

私が考えた文章をちょっといい感じに言い換えてくれました。インサイトエキスパート、センシティブなアプローチ、シナリオプランナー…私が普段使わない表現を提案してくれるのは面白いですね。

今度は「文章をかっこよく簡潔にまとめてほしい」とお願いしてみました。

私が書いた文章をChatGPTが書き換えた例2
ChatGPTに「文章をかっこよく簡潔にまとめてほしい」とお願いした結果

さっきよりもスッキリとした文章になった感じがします。
ユーザーのニーズを鋭く分析し、デザインに共感を込める…最初よりもずいぶんと響きがよくなりました。

ChatGPTにお願いする言い方を変えながら、ChatGPTと遊ぶ感覚で文章を書き換えると楽しいです。生成された文章をそのまま使ってもいいし、他の文章と組み合わせてより自分らしさを表現してもいいと思います!

まとめ

セルフブランディングは1回やったら終わりではないので、いろんなフレームワークを使って自己分析してみるのといいと思います。
時に壁にぶつかり、結局自分は何者なんだろう、自分の強みと呼べるのはなんだろうと迷宮入りしてしまうときもあると思います。そんな時は誰か相談できる人に声をかけ、第三者の視点を加えるといいかもしれないです。

セルフブランディングをする上で私が大切だと思ったこと。

  1. 自分っぽさを大事にする

  2. 周りは気にせず自分で言い切ること

  3. 型に当てはめる必要はない

20代初めに飛び込みの外回り営業をしていました。その時のお給料はフルコミッション、固定給はなく売上が給料。売れなければ無給です。バイトよりひどい環境ですね。今じゃ信じられないですが、若さゆえに身体を駆使して朝から晩まで走り回っていました。

そのときに学んだ忘れられないことがあります。

「自信」は実績や経験からくるものではなく、自分を信じるから生まれるものということです。漢字で書いたまま自分を信じるから自信なんです。私なんてこれもできないと嘆くのではなく、無いものを求めないで、今自分にあるものを信じてあげてください。あなたらしさを大切に、セルフブランディングをしてみてください!

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