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「おめでとう」「よかったね」は心では思っていなくても口に出して言う

人というのは愚かなもので、世の中に「人の不幸は蜜の味」「シャーデンフロイデ」「メシウマ」などの言葉が表すように、人には、他人が自分が手を下さなくても不幸になっている状態を喜んだり楽しんでしまう気持ちになる心理があります。
もちろん私たちは常にこのような心理状態でいるというわけではありません。自分たちに心の余裕があったり、生活などにゆとりがある時ならば、素直に他人の幸せを喜んだり祝ったりできるものです。しかし私たちは何かしらの問題を日常に抱えており、心身共に健康ではなかったりする時には、他人が幸せでも喜ぶことができないし、心から祝える余裕もなくなります。
そんな時でも私たちは微笑みながら「よかったね」や「おめでとう」と言葉に出して言うべきなのです。たとえ心ではまったくそう思っていなかったとしてもです。場合によってはその言葉とは真逆の感情を持っていることもあるかもしれませんが、それでもあえて相手を祝福し労っている自分を演じることが大切なのです。今回はなぜそれが必要なのか考えていきたいと思います。

嘘でも言葉に出して言うだけで穏やかになれる

人の感情というのは、じつは言葉に引っ張られるという側面があるといいます。ですからポジティブな言葉を口に出して言っていると、本当に発したその言葉のような気持ちになるのだと言います。
ですのでたとえあなたの心の中が真っ黒で闇が深いのだとしても、今が不幸のどん底で誰の幸せも喜んだり祝ったりなど到底できない状態なのだとしても、あえて口に出して「よかったね」「おめでとう」という言葉を、できれば微笑みを携えて言えば、最初はギクシャクとした変な歪んだ気分になったとしても、自ら発した祝いの言葉が自分自身の頭を洗脳し、なんだか心が穏やかになってくるのがわかると思います。
もしここであなたが馬鹿正直に自分の感情を剥き出しにして、つまらなそうな顔をしたり、無視したりして相手に対して悪態をつけば、その時は自分の心を守ったような感覚になるかもしれませんが、後から言いようのない罪悪感と自己嫌悪に自分自身が苦しめられることになります。どんなに心の中は相手の幸福を祝う気持ちなど微塵もなかったとしても、それでも言葉に出して「おめでとう」「よかったね」と、善い人を演じきることで、先に起こりうる最悪なトラブルなどを回避させることができるのです。

善い人だと思われることは得である

先ほど「善い人を演じる」ということを言いましたが、まさにとても大切だと思います。よく「いい人ぶる」ことに罪悪感を持ったり恥じたりする人がいますが、それはじつは必要のないことです。どんな人だって性格的にダークな所や闇を心に抱えているし、自己矛盾だってあります。それでも人前では明るい人のように振る舞うし、優しい人のように他人とコミュニケーションを取ります。極端な言い方をすれば「みんな演じている」のです。
なぜならば善い人だと思われた方が、性格が悪い人と思われるよりも得することが多いからです。当たり前のことですが、善い人と思われた方が他人に優しくされる頻度も多くなりますし、人間関係の摩擦なども少なくて済みますから自分の心も平和でいられます。
ですから馬鹿正直に他人に対して嫉妬心を剥き出しにするなんて損しかなくて、嘘でもいいから「よかったね」「おめでとう」と作り笑顔で言った方が後のことを考えれば100倍マシなのです。

おひとりさま女子ほど演じて生きた方がいい

おひとりさま女子は性格的にわりと不器用だったり、人と関わる際に感情の起伏のコントロールが苦手だったりして、素の自分を隠しすぎているくらいならまだいいのですが、その反動で素の自分を正直にもろに出してしまうような人もけっこういるのではないでしょうか。他人に対する嫉妬心が隠せなくてつい機嫌の悪い姿を見せたり、本当は言いたくもない辛辣な嫌みのような言葉を吐いてしまったりしたこともあるのではないでしょうか。
そして後になってそのように振る舞ってしまった自分に対して後悔するし、恥ずかしく思うし、とてつもない罪悪感に襲われて「ああ、あの時嘘でもいいから笑顔でよかったねと言っておくべきだった!」と悶え苦しむのです。
おひとりさま女子にとっては、たとえ浅い知人止まりの人間関係であっても維持しておくことはとても大切なことです。孤独な中でも安全に社会生活を営んでいかなければならないからです。ですから人間関係の中で余計なトラブルは起こしてはいけないのです。そして罪悪感などのストレスで自分自身を傷つけることもしてはいけません。
「演じる」だけでいいのです。自分以外の誰でもハッピーにできる善い人を「演じる」ことで最終的には自分を守ることが出来るからです。

まとめ

確かに様々な理由で自分自身に余裕がなくどん底の気分にいる時に、誰かに幸せを見せつけられるのは本当に辛いですし、素直に笑顔で祝いの言葉を言える余裕なんてあるわけがありません。そのような感情はある意味とても人間らしいと言えるのですが、それを前面に出してしまえば、いらぬトラブルが起きてしまうのが人間社会というやつです。人間関係はすべての問題の元になりますから、ここはこれからも平和に生きて行くことを選んで女優になりましょう、善い人を演じてしまいましょう。そうすればあなたは無事です。
ただ口角をあげて「よかったね」「おめでとう」と言ってあげましょう。



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