見出し画像

京都在住の私が、「東京を知る」ための本たち。

ようやく暑さがおさまってきたような気がする、京都からお届けしています。書きかけの原稿が進まず、さっきから「あぁどうしよう。」なんてつぶやくけれど、どんどん過ぎていく時間。ちなみに進行具合は、1/6です。あぁ。私のミジンコ級の集中力よ。助けて、ドラえもーん!!

そんなことは置いておいて、とりあえずちっひーさんにレコメンドした本について書きます。本の内容を書いたとて、とも思うので、私がこの本を手に取った理由をつらつらと書いていこうと思います。

「吉原はこんな所でございました 〜廓の女たちの昭和史 〜/福田利子 著」(ちくま文庫) 

吉原の引手茶屋「松葉屋」の女将さんだった方が書かれた本。この方がお茶屋の女将さんになったのが、昭和26年。吉原の全盛期ではなく、戦争や法律改正に翻弄されて、衰退していく頃の様子も描かれている。とくに印象的だったのが、東京大空襲のときの描写。戦争にフォーカスした本ではなく、吉原に住む方たちから見た戦時中の様子を知ることができることも含めて、貴重だなぁと。

そもそも私がこの本を手に取ったのは、遊郭に興味があったから。何の漫画かは忘れちゃったけど、話の中に花魁がでてきて。調べたら、こういう人が現実にいたんだぁということがわかり、とてもびっくりした。そこからずっと興味を持っていた気もする。蜷川実花監督の「さくらん」とかにも、もしかしたら影響されているかも。

そんなこんなで遊郭に興味を持っていたんだけど、京都に住んでから実際に遊郭だった「島原」や「五條楽園」に実際に足を運ぶ行くことができて。知り合いの方が、五條楽園だった場所で「UNKNOWN KYOTO」という宿泊・飲食・コワーキングを兼ね備えた施設を運営しているんだけど、そこに伺った時にたまたま元女将さんとお話しする機会があって。色々と歴史を聞けてうれしかったなぁ。

カフェー建築の建物は、本当に素敵でうっとりします。けれどその建物を見ながら「ここが遊郭だったのか…」と思うと、心がぎゅっとなってなんとも言えない気持ちになる。きっと、幸せなことばかりではなかっただろうから。

とにもかくにも、そんなこともあって、ますます興味が湧いてきたというわけです。ちなみにちっひーさんがライティングしている「和楽web」の記事もよく読むよ。遊郭カルチャーについて掘り下げてあって読み応えがすごい。

もしこれを読んで興味が湧いてきたら、東京・京都の遊郭建築めぐるツアーしましょう。きっとちっひーさんが好きなかわゆいタイルたちもたくさんあるよ。

「800日間銀座一周/森岡督行著」(文集文庫)」

実は最近、東京が好きになってきました。前はただ「都会!」「新しいカルチャー!」「トレンドの発信地!」みたいなイメージが先行しており、、、ごめんなさい。いや若い頃は東京に、痛烈に憧れていたのよ。美容師だったし。よく、なけなしのお金を持って、夜行バスで東京に行っていました。

でも根本的に「歴史が深いもの」が好きな私は年齢を重ねるにつれて、東京への興味を失っていったのです。しかし一昨年に仕事で「日本橋の歴史」について調べたことから、一気に「東京すげぇぇえぇ!!!」と。

とくに「江戸」から「東京」に変わりはじめたころのカルチャーは、とてつもなく素晴らしいものだったのだと気づいたのです。外国の風が入り始め、丁髷を切り、髪をおろし、着物から洋装へ。食べ物も建物も、欧米化の波がきて。

その時代、ここにいたら私はどうしたのだろう。変化に戸惑いながらも、新しい文化に心を踊らせただろうかなんて。最近は東京に行くと、当時の様子を思い浮かべながら歩いたりします。

そんな私の妄想のソースになってくれそう!と思い、手にしたのが今回の本です。著書の森岡さんが「銀座の街を現在から過去、そして未来へと旅をする」をコンセプトに描かれています。

時代設定がいろいろ変わるので、読んでいるとやや混乱します。え?いつの時代の話?フィクション?って。著者の想像込みのストーリーなのですね。そんなとこも、私にぴったり。(妄想族なんで)

これを読んでビール好きの私はとにかく「銀座ライオン・銀座7丁目店」に行きたくなりました。1934年に建てられた、現存する日本最古のビヤホールです。カッコよすぎ。HP見ただけで、涙出そう。ちなみに有名な「一度注ぎ」の名手がいます。注ぎながら泡を作るという、難易度の高い注ぎ方です。書きながら、ビールが飲みたくなりました。あぁ。

そんなこんなで私の二冊の本のレコメンドを終わります。なんで書きたいことはこんなにもスムーズに書けるんだ。残りの5/6の原稿どうしよう。

やっぱり助けて、ドラえもーん!!!!

ミカム

この記事が参加している募集

#私のイチオシ

50,704件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?