【毎週ショートショートnote】神様にお願い

　どいつもこいつもプレゼンみたいな願掛けばかりしおって…

　とある住宅街にある神社の神様がぼやく。

　この神社は願いが叶うと評判で、絶えず参拝客が訪れる。皆、必死に願うのだが、願いを叶えては為にならない事もある。そんな時は少しだけ叶えるなど匙加減が重要だと神様は考える。

　そこへ小学生の女の子がやって来た。女の子は鈴を鳴らすとランドセルから10円玉を取り出して賽銭箱へ入れた。

　「神様。もうすぐプールが始まります。私を泳げるようにして下さい。勉強も頑張ります。嫌いなピーマンも食べます。だからお願いします。10円しかなくてごめんなさい」

　女の子は水泳が苦手で、プールの時間が嫌でたまらなかった。今年こそ泳げるようになりたくて、寒い時から毎日神様にお願いに来ていたのだった。

　「この子は毎日ワシの所に通ってくれておる。よっしゃ、この子の願いを叶えてやろうかの」

　神様は優しい眼差しで女の子を見つめると、鈴をシャンシャンと鳴らした。風がそよそよと女の子の髪をゆらすと優しい鈴の音を辺りに響かせた。

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毎週ショートショートnoteに参加します💛
今週のお題は「祈願上手」です。

色々と小賢しくお願いするより、素直な気持ちで必死にお願いすれば願いが届きやすいのかなぁ。

神様にお願いという事で、懐かしいこの曲をどうぞ💛

今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪