#9|『待つ時間』が子供を育てる
保育園から帰るころには、子どもの頭の中は『ママパパに聞いてほしいこと』でいっぱい!
「あのね、きょうね、××くんと○○ちゃんとね、おすなばでハンバーグつくったの!」「それでね、△△せんせいがね…」
我が子は4歳。1分だけ黙ってて!と言いたくなるくらいよくしゃべります。語彙も増え、多様な表現も使い始めました。大人顔負けの話をすることも多く、聞いていてとても面白い!
でも、
まだ4歳。的確に言語化できないこともたくさんあります。
「あのね、せんせいがね、いってたんだけどね、あしたね、えっと……」
娘との付き合いも長いので、言わんとしていることは大体わかります。必要な情報は先生からも入ってくるので、明日何があるかも私は知っています。
伝えたいことが表現できないときが伸びるとき
娘がうまく言葉にできないとき。
私の方で、内容を代弁することもできますが、できるだけ「待つ」アプローチを心がけています。
根気、いりますけどね。
“明日、××なんでしょ?先生が言ってたよ”、とまとめてしまえばとっても簡単。
でも。
一番大切にしたいのは娘の「伝えたいことがある」思いと、それを「伝えようと挑戦している」努力。
思いと努力があること、知ってるよと伝えたい。尊重する関わりをしたい。
そしてきっと、娘が上手に表現できない今が、「伸びるタイミング」!
伝える力をつける親のアプローチ2つ
娘の「伝える力」を伸ばしたいと思い、言葉に詰まったときに2つの対応を使い分けています。
一つめは「待つ」。先を急かさず、じっと言葉や表現が出てくるのを待ちます。
娘が、自分が言いたいことを何とか伝えられる代替方法・材料を持っているだろう、と私が確信しているときに使っています。
そのものずばりの単語でなくてもいいし、外堀から説明してもいい、オノマトペを使ってもいい。日頃の子供の様子から、待っていれば続きが出るかなと思うときは、相槌を打ちながらじっと待ちます。
二つめは「新しい言葉を与える」アプローチ。
保育園で先生から何か聞いてきた。概念的には理解したけれど、語彙として所有できるには至っていない。だから伝えたいときに表現できる言葉が手持ちになく、言葉が続かないんだと思った時には助け船を出します。
”先生、○○って言ってた?”
”もしかして、××のこと?”
このアプローチで、娘はうろ覚えだった概念に言葉が与えられ、イメージが明確になります。そして「それそれ!」とにっこりして、お話の続きを始めます。
概念を説明する新しい語彙を獲得した瞬間だと思っています。
子どもの「伝えたい!」思いを大切にしたい
幼児期は特に、語彙や豊かな表現力の獲得と同時に『コミュニケーションの楽しさ・すばらしさ』を知ってほしいと願って娘に関わっています。
ワイワイした場の盛り上がりという意味の楽しさはもちろん、自己表現の幅を広げるための挑戦と達成の充実感も楽しさの大事な要素です。
子どもは『伝えたい』のかたまりのような生き物。あのね、聞いてとお話が始まったときは、内なる思いが一番盛り上がっているとき。
語彙力や表現力の未熟さが原因でお話が止まったときに、大人が代弁しまとめることは、子供の「伝えたい!」思いをないがしろにしているに等しいのではないかと思います。
子どもの力を信じて、じっくり待つ。あるいは適切に手を差し伸べる。そうして『自分の思いを達成すること』のすばらしさを実感させてあげたい。
そう思いながら、今日も家事の段取りと葛藤しつつ子どもの話を聞いています。
今日はそんなところです。
一緒に楽しみながら高め合える方と沢山繋がりたいと思っています!もしよろしければ感想をコメントしていただけると、とっても嬉しいです。それだけで十分です!コメントには必ずお返事します。