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「左右盲」

「左右盲」とは左と右の区別がつきにくく、判断をするのに時間を要してしまうことだそう。
皆さんは「左右盲」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

私はある曲からこの言葉を知りました。
きっかけは、ヨルシカさんの「左右盲」という曲を耳にしたこと。
この楽曲はオスカー・ワイルドの「幸福な王子」をオマージュしており、大切な人への強い想い、また、時間の経過の中で必然的に訪れてしまう大切な人との別れを描いたもの。
今までにもきっと存在したであろうメッセージなんだろうけれども、「幸福な王子」を準えた独特の世界観の中のお話のようにも感じられる、そんな曲です。

この曲は映画「今夜、世界からこの恋が消えても」の主題歌、書き下ろしの曲。
記憶を失ってしまう女の子に対して、「ただ一つで良いから、貴方の心に幸せを残したい」と感じる男の子の想いが表された曲。
作品はまだ見ていないのですが、こんなにも音楽から作品の映像が鮮明に浮かぶ音楽があるのだな、と強く感じさせられました。

誰かを強く想う気持ち。
それって側から見れば、一瞬で散ってしまうような儚さも兼ね備えていて。
だからこそ「人を想う気持ち」に触れた時、私達は涙を流すほどの感動を覚えるのだろう。

目を閉じてこの音楽を聴くと、まるで私も「左右盲」という音楽の世界の中に引きずり込まれてしまうんじゃないかと感じさせてくれる。
そして、大切なひとの心に「ただ一つでも」胸を打つほどの幸福を与えられたら、と願ってしまう。

この音楽と出会い得た感情を絶対に大切にしたい。
大切にしなければ、と感じる一曲でした。

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