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兼近大樹「むき出し」から見えたリアルな日本社会

23にもなって、父におねだりまでして買ってもらった3つの本のうちの1つ、兼近大樹の小説”むき出し”

私は又吉大先生の作品が大好きだ
人生で尊敬している人の3本の指には入る
笑いのセンス、文のセンス、感性、生き方、全部全部センスの塊だ
私の憧れで理想系が又吉先生!
そんな又吉先生のことを同じく尊敬している兼近大樹が書いた作品はどんなものかとあらすじも一切調べずに予備知識ゼロの状態で読んでみた

彼の人生がこの本に全て詰まっていた
読んでいて苦しかった、読むことを辞めたくなった
それでも最後まで読み続けたのは私たちが無視しているだけの深く、暗い、真っ黒のリアルな日本社会を知り、向き合わなくてはならないと思ったからだ

「今日の夜は何食べよう」って決してお金に余裕があるわけでも、裕福な生活を現在送っているわけでもない、アルバイトでぎりぎり生計を立てている私のような生活であってもそれは闇の中を生きるリアルな日本社会の住人からすると、キラキラしている夢の非現実世界なのだ

私は海外ばかり目を向けていた
東南アジアをこよなく愛し、追求していく中で多くの東南アジアのリアルを目にしてきたからこそ、その人たちを救いたい、助けたい、力になりたいと思い続けてきた
もちろん今でも思っている

しかしもっともっと近くに真っ暗で抜け出せない世界で足首を掴まれ、声にならない声をあげている人たちがいるのだということにこの本を通して気づかれた

私たちは不平等で平等に違う環境に生み落とされた単なる個体かもしれない
しかし、地球という一つの母体から生まれたbrothers and sistersであることには変わりはない
だからどんな人も、みんなみんな私の腕でぎゅっとぎゅーっと愛情いっぱいに抱きしめたい
愛は循環するよ、ぬくもりは伝染するよ
そう誰よりも信じている

誰もが一度はこの世に生まれてきて悪くはなかったかなって思える、マシな世界をつくりたい
そうバカみたいに思ってる

父よ、ありがとう、この本でまた一つ私の価値観、世界観に幅を利かせ、心が豊かになりました

愛、感謝

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