見出し画像

赤いぱやぱや

近所の桜の木が赤くぱやぱやし始めた。
毎年この時期になると、「あ、ぱやぱやしてる」と思い、あとどれくらいで咲くだろうかと考える。そして、このぱやぱやしている様子のほうが満開の時よりも好きだなあとぼんやり思う。

もちろん開花宣言が発表されればどことなく気持ちが晴れるし、満開の木々がずらっと並ぶ景色も好きなんだけれど。

あの前向きな感じに怖じ気づいてしまうのかな。花が咲いているのって生命力が弾けている気がして、根暗で陰キャな私には眩しくて。

それよりも、これから咲くぞという準備をひたひたと進めているように見えるぱやぱやのほうが親しみを感じるのかもしれない。
あと、赤くなると桜だということを思い出すあの感じ。「みんな冬の間は忘れていたかもしれないけれど、わたし、桜ですからね」と主張し始めているように見えるのは私だけかな。

今年の桜は開花が早そう。
もうあと少しぱやぱやを楽しんで、咲いたらお花見に行こう。眩しい生命力を分けてもらおう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?