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顧客価値の最大化と事業計画の達成について

ドクターメイトの宮崎です。夏ですねー。
暑いのは大好きですが、生粋の天然パーマなため湿気が大の苦手です。

ということで、この記事はドクターメイト 夏のnote祭り2024 最終日・ラストの記事です。

ありがたいことに、ドクターメイトでは周期的に全社で情報発信をしていこうという文化があり、筆無精な自分でも定期的に機会をいただけます。

※過去の取り組み一例はこちらから
ドクターメイト Advent Calendar 2023
秋のnote大運動会2023

都度機会に乗り、今まで自分の役割・自社のMVV・一緒に働くチームの話題を発信してきました。
今回は最近自分が考えていることを書いてみようと思います。

テーマである「顧客価値」と「事業計画の達成」って天秤にかけちゃいませんか?
数字のために、多少無理にでも顧客に売ってしまったことがある人、少なくないと思います。でも、二元論じゃなくて表裏一体なんじゃないかと思うので、今日はそんな話をします。


なぜ書こうと思ったか?

タイミング/フェーズ

ドクターメイトで一緒に働くコアメンバーは100名近くになりました。
過去にこんな呟きもしたのですが、情報の伝達が非常に重要なフェーズに入っています。

暗黙知→形式知

上記のことから、最近社内では「⚫️⚫️だと思っていた」と聞くことが増えてきました。
情報が又聞きになり、(悪気ない)解釈が多数発生する結果、当初の真意が正しく伝わりづらくなっているわけです。
誰でもわかるようにしていく状況を作る必要があります。

正に氷山の一角。見聞きする情報の裏側には様々な背景がある。

大事にしたい価値観

ドクターメイトでは「顧客価値」を大事にすると決めています。
前期〜今期にかけて特に強く発信をしてきました。

ところが、抽象度が高く情報が断片的になってしまったのか、実行において色々な解釈や迷いを作ってしまいました。背景や真意を繋ぎ合わせる必要があります。

半期、通期のキックオフで必ず出しているスライド。

本題

さて、前置きが長くなりましたが本題です。

今回のタイトルは「顧客価値の最大化」「事業計画の達成」についてです。
この2つのテーマを語る際に、起きる論争が「顧客が大事なのか?」「数字が大事なのか?」です。

ここを考える上で、前者は代表が噛み砕いて社内資料にしています。

我々が提供できる顧客価値なので、「ドクターメイトを通じて実現できている」ことが大事

一方で、ドクターメイトを通じて実現していくためには、事業/サービスの成長が必要なのですが、今までしっかりと言語化できていませんでした。

そちらを少し噛み砕いて、タイトルの話を自分なりにまとめていきたいと思います。

まず結論

両方大事。どちらが欠けてはどちらも実現しないと僕は考えます。
二元論ではなく、表裏一体です。

なぜそう考えているかを書いてみたいと思います。

間をつなぐ考え方

顧客価値の最大化と事業計画の達成の間には重要な要素があります。

それは「顧客にドクターメイトの存在/サービスの価値を感じ続けてもらい、対価を支払い続けてもらい、ドクターメイトが成長し続ける」ことです。

顧客が価値を感じるからこそ、ドクターメイトはその応えとして対価をいただきます。
株式会社としてサービスを提供しているので、当たり前といえば当たり前です。ドクターメイトが成長し続けなければ、顧客価値の最大化はできないですよね。

そのために、下記の観点が必要になると考えます。

  1. 「いつまでに」「どれくらいの」価値を提供し、対価をいただくのかを定量化し決める=①売上計画

  2. 1. の実現に向けて、「事業(サービス)」「組織(ヒト)」にどれだけ投資するかを決める=②投資計画

  3. 2.を実現するために、資金をどうやり繰りするかを決める=③資金計画

つまり、①+②+③=事業計画となり、以下の考えがつながります。

顧客価値の最大化

「顧客にドクターメイトの存在/サービスの価値を感じ続けてもらい、対価を支払い続けてもらい、ドクターメイトが成長し続ける」

「事業計画の達成」

目的の実現に向けて積み重なるイメージ。土台が崩れると全てが崩れる。

難しい点

ここまで書いてみて当たり前のように感じますが、認識統一を阻害する要因がいくつかあると感じます。

【数字先行】求められる実現スピードの速さ

日本は世界No.1の高齢先進国。
その進行スピードは異常なまでに早く、医療/介護費は増加の一途を辿り、国の社会保障制度の根幹を揺るがしかねません。

ドクターメイトのVisionは「持続可能な介護の仕組みを創る」なのですが、悠長なことを言っていると、仕組みを創る前に市場が破綻してしまう可能性が高いです。何より、介護を受けている利用者の皆様・現場で頑張ってくれている方々の未来がありません。

そのため、ドクターメイトの成長には圧倒的なスピードや成果が求められます。したがって、抽象度の高い顧客価値よりも数字としてわかりやすい計画の達成がマインドとして先行してしまいます。

それがダメというわけではなく、なぜこの計画達成が必要なのかを考えられていないと、数字が先行する二元論に陥ってしまいます。

常に考え動く中で、立ち止まって考えたりする余裕がない状況

【理想先行】利益を上げて投資する構造になっていない

大型資金調達(Eqity)をした企業の多くが陥るジレンマでもあると思っています。
本来であれば利益無き投資はできません
以前までは、一定の赤字を許容してでも売上成長する企業が評価をされてきましたが、現在の市況感はそれを許しません。

ご多分に漏れず、ドクターメイトも資金調達をし先行投資を続けながらここまできましたが、それら背景や状況の変化を正しく伝えられていませんでした。
そのため、会社が利益を上げていないのに人が増えたり、投資できる環境があることで、成果を出さねば目的を達成しないという原理原則から外れ、理想が先行する二元論に陥るわけです。

実現していくために

それでは実現するために何が必要になるのかを紐解いていきます。

全員が「目的思考」

目的は大事。なぜやるのか?が揃っていないと、チームで同じ方向を目指すことはできません。
ドクターメイトはMVの実現のために、社会性と経済性を両立したいと考えています。2元論ではなく、両方大事なんですね。

思考のバランス

前述したように、様々な環境要因から「顧客が大事なのか?」「数字が大事なのか?」の二元論になることを避けるためにも、重要になるのが思考のバランスです。

社外取締役の守屋さんがよく使われる言葉で好きな表現があります。

『動的で多面的』:スタートアップの現状は常に変化し続けるため、複数の考え方や物の見方を持てるかどうかが大事。
『51%と49%』:スタートアップにおいて0%・100%はない、その時々の最適解も時間が経てば必ず変わる。

結論でも触れました、どちらが大事なのかではなく両方大事。時には理想/時には数字などの重みづけもあるかもしれません。それらは常に変化し続けるので、決めつけず最適なバランスをとることが重要です。

形式知の都度共有

今回のテーマはまさにここなのですが、目的と実行の間には抜け落ちる要素が多いです。
それらを補完し、都度正しく形式知として繋ぎ合わせる共有する必要があります。
大事なのは、「都度」であること。
今回話した内容も、時期が違えば伝え方も変わりますし、僕の認識も変わると思っています。

起業家は良い意味で「オーナーシップの塊」であり、ありとあらゆる物事にハンズオンで精通し、行動し、PDCAを繰り返して結果鬼のように働くのが普通です。これは、構造的に言えば「スタートアップ経営において扱う変数多過ぎ」問題です。それぞれの事業ドメイン、チーム、社会&時代環境を前提にした超絶難解な連立方程式の解を、暗黙ながら手探りで、必死にあらゆる変数をチューニングしながら最大化しようとするのが、このフェーズの経営レイヤーです。

PMFし、チームメンバーへの権限委譲が進んでいる状態というのは、この暗黙の連立方程式が明示的な公式として社内で定義され始め、かつそれぞれの変数のチューニングを役割分担できている状態とも言えるでしょう。それまでは、まるで無数の手から次なる1手を探す棋士のようなセンスがスタートアップの経営者に求められるのだと思います。

https://note.com/symsonic/n/nbfedf9bb16be より引用

考えを巡らせる中で、素敵なnoteを見つけたので引用しておきます。
前段が〜6期、後段が7期(これから)ということでしょうか。
今まで暗黙知だったものが、定義され始め役割分担できるところまで来ています。しっかりと形式知にしたい。

実行をシンプルに

人が増え、できることが増えるとなぜだか物事が複雑化していきます。
何かを始めるのであれば何かを止める、何かを優先するのであれば何かを劣後させる。直近の会社、経営として重要なテーマだったりします。

終わりに

いかがでしたでしょうか。
日々具体的なHOWも実行はしていますが、今回は考えている内容を主にWHY/WHATについてまとめてみました。

いい意味で成長痛期間ですし、しっかりと乗り越えて次のステージに向かっていきたいと思います。

そんなドキドキワクワクが詰まった環境でぜひ一緒に働いてみませんか?
社会を変えつつ、経済性も高めていきましょう!ご応募お待ちしております。


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