マガジンのカバー画像

【考】

2
私が考えた小説を置きます。
運営しているクリエイター

#家族

タイトル未定の小説

私は目の前に黒板と教授だけが見えている景色が好きだ。前に座る学生のプリン頭にも、ブランドものっぽい洋服にも、内職しているレポートの画面にも邪魔されることなく、自分は学生の本分である勉強を人一倍真面目にしているという気になって優越感を噛み締められるからだ。でもそれは勉強している気になっているだけであって、黒板の化学反応式も、教授の口からだらだらと放たれる聞いたことがあるような、ないようなという感じの

もっとみる