マガジンのカバー画像

三宅ノート3

63
運営しているクリエイター

記事一覧

世界をとおして自分を変える。

世界に働きかけることは、

世界から働きかけられることだ。

それが行動の本質であり、同時に、

世界を通して自分を変えることでもある。

それが実存であり、

機会を作り自らを変えることであり、

瞑想が世界と自分との距離を測ることであれば、

行動は世界と一体として自己を作り上げることでもある。

アンテナ。

いろんな大使館は、自分の国の文化を理解してもらうのも仕事なので、

各国の大使館のリリースする情報を追っていれば、

すごく勉強になるのではないか、と思った。

大使はその国のエリートが来るわけだから、

特に知らない国については、得られることも多いだろう。

国際感覚を磨くためにもアンテナを張っておこう。

http://jp.tokyo.mfa.ir/

http://embaixadadep

もっとみる

解き、放つ。

「解き放つ」は、まさに「解いて」「はなつ」のであって、

そこにはまず「解く」という行為がなければならない。

それは自分の内側で縛られている一羽の鳥を放つための、

あらゆる行為。

言語の階梯

以前、先輩のコードがCとアセンブリでオブジェクト指向のコードが書いてあった。全てのコードはアセンブリになるので、Cでもアセンブリでもオブジェクト指向風に書くことは不可能ではない、という思想の元に書かれたコードだった。

もちろん先輩の頭の中にはオブジェクト指向があるが、コードを一見見ただけではわかりにくい。これから現れるあらゆる言語指向もCでもアセンブリでも書けるかもしれないけれど、それは書く

もっとみる

エンジニアに良い仕事をさせる。

優秀なソフトウェア・エンジニアは、常に良い仕事をしたいと思っている。

余裕のない現場では、或いは余裕があっても無理解な現場においては、常に、「高度な技術の仕事」より、それよりダウンした正直「その場限りの実装仕事」へ還元される圧力がある。そのことの良し悪いはケースバイケースであるが、

エンジニアに良い仕事をさせることは、モチベーションを高め、高度な技術の蓄積となり、それがまた新しい人材を引き寄せ

もっとみる

ゲーム開発者会議の講演録

先日、行われたゲーム開発者会議(CEDEC)の三宅の登壇した講演の記事になります。

よろしければ、ご覧ください。

「FFXV」で導入されるゲームAIの仕組みが明らかに。

ゲームエンジン「Luminous Studio」の先進的AIシステム(4gamers)

http://www.4gamer.net/games/075/G007535/20150831093/

「FFXV-EPISODE

もっとみる

物語とはなにか?

物語はどこにあるか?それは残念なことだが、それぞれの人の中にある。

どんと物理的な書物としてあるように見えても、書物はその人から抜き出したもので、

物語を作って、その人に見せるのだ。

だから、物語そのものを書くことはできないし、

それが物語の原理でもある。

物語はそれぞれの人の中に違う形である。

書かれる形の物語は、それを引き出して、

動的に物語を作る、操作書なのだ。

つまり、それ

もっとみる

言語の森

言語ならぬものを言語とし、

言語の森で迷いを抜け、

言語から言語ならぬものへ自らを変え消滅する。

私は言語の森を抜ける一者であり、

私は言語の森を抜ける一者ではない。

私は言語の森を通るすべての者であり、

私は言語の森に深く刻まれた軌跡でもある。

朝の闇の中を抜けて、その地面の胎動を感じ、

世界と自己の境界に立って、せいいっぱい背伸びをする。

天からの恩恵をまず自分という器で受ける

「他人を幸せにするには、自分も幸せでなければなりません。」

「では、私には無理なのです。

 どうして、自分も幸せでなければなりませんか?」

「天からの恩恵をまず自分という器で受ける必要があります。

 それを人に分け与える」

「自分には残さなくていい?」

「すべて与えさない。あなたの愛する人と、あたなの敵に。」

「敵に?」

「それは人をつなぐ力でもあるのです。自分を超えて」

「では

もっとみる

CEDEC2006-2015 講演履歴

CEDEC での講演も10年目となります。そこで、これまでの講演の履歴をまとめてみました。

CEDEC 2006 「クロムハウンズにおける人工知能開発から見るゲームAIの展望」

http://cedec.cesa.or.jp/2006/_sessi...

http://www.famitsu.com/game/news/20...

CEDEC 2007 「エージェント・アーキテクチャーから

もっとみる

カクテルのように

フッサール現象学は分割しえない体験というものから出発する。

ゲームとは体験である。つまりゲームを現象学から語る必要がある。

「私たちは、一緒にモンパルナス通りの〈ベック・ド・ガズ〉で一夕を過ごした。私たちはこの店のおすすめである杏のカクテルを注文した。アロンは彼のグラスを指さしながら、『ねえ君、君が現象学者ならば、このカクテルについて語ることができ、しかもそれは哲学なのだ』と言った。サルトルは

もっとみる

時間はひとのために

時間がないということは、過程を選べないということだ。目的のために、本来傷つける必要のない人を傷つける道しか、選べないかもしれない。

時間があるということは、それだけ過程を選べるということだ。それは本来、傷つけなくていい人を、傷つけない、正しい道を選べるということだ。

余裕は自分のためではなく、人のために持つべきものだ。
自分のことしか考えない人間だけが、ぎりぎりのスケジュールで物事を運

もっとみる

時間がない/時間をつくる

時間がないということは、過程を選べないということだ。目的のために、本来傷つける必要のない人を傷つける道しか、選べないかもしれない。

時間があるということは、それだけ過程を選べるということだ。それは本来、傷つけなくていい人を、傷つけない、正しい道を選べるということだ。

余裕は自分のためではなく、人のために持つべきものだ。

自分のことしか考えない人間だけが、ぎりぎりのスケジュールで物事を運ぶ。

999 to エヴァンゲリオン

エヴァンゲリオンが見せる最後の空はきっと、

思春期の暗闇を超えて見上げた初めの空、

そして、同時に大人の世界の厳しさが見える空だろう。

エヴァはある意味で銀河鉄道999と似ている。

あの時代には、999は哲郎の青春とメーテルだった。

哲郎の青春時代が過去への決着と新しい憧れとそのための戦いだった。

エヴァの時代は逆に第三東京都市から出られない青春だった。

シンジは綾波と共にその暗闇を

もっとみる