体の筋力が低下していくということ(心と薬編)

身体障害が心の状態に大きく影響するなんて思ってもみませんでした。

よく考えたらおかしくはないのですが、ちょっと想像してみてください。以前は思いを巡らすこともなかったようなことが、ずっと頭の中でぐるぐるとしているんです。

「いつまで自分の足で歩けるんだろう」「本当に治らないんだろうか」「そんなに私の歩く姿を異形のもののように見ないで」「普通に見られたい、でもそれはかなわない」「恋愛や結婚の資格なんかない、忘れないといけない」「体が普通だったら、普通の人生を送っていたはずなのに」「分かったようなこと言わないで」等々、枚挙にいとまがありません。

さらに、ネットで症状を検索しては、「もしかしたら、この病気かもしれない」と、その病気に良さそうなことを試すのですが、特に効果なくガッカリする、の繰り返しが続く。

四六時中、自分自身でじわじわと心を蝕むストレスに晒す、負のスパイラルです。

恥ずかしながら、私は「うつ」は甘えだと思っていたタイプです。とはいえ、社会人になっても心が病むことなく生きることができていた人に限っての話で、私自身は心が強いと思っていました。

でも、心の状態に加えて、仕事も徐々にパフォーマンスが落ちたと感じていたとき。とどめを刺したのは、その時期、職場の人間関係に恵まれなかったことでした。

通勤時は息が詰まって胃がせりあがる感覚が続き、自分の席に行くまでに休憩が必要。職場の特定の人と物理的に距離が近くなってしまうと血の気が引き、体の震えが止まらなくなる。帰宅後はご飯も食べずにベッドに直行、明け方にふらっと起きて「体だけは洗わなければ」とシャワーを浴びる(それすらできない日もありました)。不正出血が増えたほか、筋力低下もぐんと進んだのが自覚できるほど。

見かねた友人に心療内科の受診を勧められ、いくつか回ったところで自分に合う先生に出会えることができました。

SSRIなどの抗うつ剤で治療を始めましたが、職場環境も改善し、身体障害に関しては諦めの境地にようやく達してきたため、現在は飲まずにすんでいます。

この経験から、心がいかに脆いかということと、結局は自分で自分をコントロールするしかないのだけれど、抱え込まずに吐き出すことの大切さを教えてもらいました。

心とも関係しますが、次回は恋愛編です。

以下、心療内科での受診についてや抗うつ剤の効果、断薬したときのことについて記しています。少しセンシティブなので、有料にさせていただきます。

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