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映画『恋するけだもの』舞台挨拶レポ

2020/11/23@シネマスコーレ
登壇:宇野祥平さん・上のしおりさん・久保山智夏さん・白石晃士監督

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シネマスコーレにて絶賛公開中の『恋するけだもの』。
1日2回の上映がチケット即完売となった公開初日には田中俊介さん・大迫茂生さん・久保山智夏さん・白石晃士監督が登壇し、上映後の舞台挨拶を行いました→(こちらから読めます)
公開3日目となる11月23日に行われた舞台挨拶の様子をお届けします。

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白石 今日は皆さんと一緒に客席で映画を観ていました。自分で言うのも何ですが、泣けてきちゃいましたねー。我ながらまた新しい発見があり、グッときちゃいました。いやぁ、いい映画ですね!(笑)
シネマスコーレでは映写機が600万円の新しいものに変わり、音もいい感じに調整してもらいました。

宇野 600万も、ありがとうございます!(笑)頑張って600万を回収しましょう。

上の 私はこの映画が大好きで、DVDをいただいて家で何回も観てるんです。江野祥平が大好き。心がきれいで、人を愛することができて、本当にいてくれたらいいのになって。今日は映像も音も良くて、細やかなところまで聞こえました。面白かったです。

白石 江野の登場シーンやクライマックスも、低音が利いてましたね。

久保山 私は昨日見て、中盤からずっと泣いていました(笑)。ジローさん(大迫茂生)のシーンで撮影の時のことも思い出し、最後までずっと泣いてました。良い映画を観ていると魂が震えるんですが、そういう感じでした。

宇野 魂が、震える?

久保山 私は震えるんですよ(笑)。

白石 アクションシーンで「わ、今スゲーもの観てる!」と泣ける時があるんですよね。例えば『デス・プルーフ in グラインドハウス』のカーチェイスや『ブレード/刀』の終盤のアクションシーンも泣けてくる。改めて今日これを観て、そんな感じがあると思いました。目指したところにちょっと近づけたかもしれない。嬉しい限りでした。

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宇野 撮影は5日間でしたね。本当に申し訳ないけど、細かい部分はよく覚えていないんですよ。

白石 量を撮らなきゃいけないから、どんどん撮っていきましたね。長回しが多く、役者さんは緊張がかなり強かったと思います。

宇野 女性の服はこんなに寒いんだと思いました。女性の皆さんは大変だなと。

白石 ちなみに先日『罪の声』を観たんですが、宇野くんはあの役の後でこの江野役をやったのかと改めて思いましたね…。話題を呼んでいますが、どちらも素晴らしくて、やっと宇野くんの良さが世間に知られてきたなと。

宇野 白石さんに言われると嬉しいですね。ずっと使い続けてくれている監督ですから。長編で主演に僕を使ってくれたのは白石さんが最初です。今回は久しぶりでしたね。オリジナルで、すごく幸せなことです。

白石 私も久々にガッツリやれて良かった。今度こそ、もう少し日数の多い撮影でやりたいですね(笑)。

宇野 日数は今までで今回が一番長かったかもしれないですよ。

白石 『殺人ワークショップ』も4日間くらいだったので、5日が一番長い。それもスゴイ(笑)。

宇野 初めて泊まりでの撮影でした。家から通ってこの役をやるのは難しい。普通に朝ごはんでトーストとか食べてきた後にこれをやるのはね…(笑)。だからありがたかったです。

白石 上のさんは、精神的にもかなり追い込まれたんじゃないですか? 今まで一緒にやっていた人も、現場にいなかったと思うし。

上の はい、白石組は初めて参加させていただきました。アクションが壊滅的にできず、皆さんに本当にご迷惑をおかけしました。ありがとうございました。

白石 なかなか苦労していましたね。宇野くんも苦労してましたが。でも、最後にはキメてきましたもんね。

上の はい、頑張りました。まず「ナイフを逆手に持つ」というのができなくて。

宇野 できなくて当然だよ。だって普段ナイフなんて持っていないもの。

白石 殺すための持ち方ですからね(笑)。

上の 少人数の現場で交えるのも難しくて、私だけ若いし、もっと皆さんと交流できたらよかったなと。

白石 最後の方にある、社長が車を停めるシーン。あれは実は宿泊していた施設の横なんです。そこに全員泊まっていたんですが、現場から帰ってきて自分の部屋に入ろうとしたら、寒くて暗い廊下で上のさんが座り込んでいた。「どうしたんだろう、泣いてるのかな?」と思ったら、覚えなきゃいけないアクションの映像をスマホで見てたんですよね。私は他の人たちと違って一人部屋だったので「この部屋で見ていいよ」と言おうとしたんですが、それも良くないかなと(笑)。「じゃあ頑張ってください」とか言いましたが、孤独に頑張ってる姿が記憶に残っています。

久保山 私との相部屋だったので、気を遣わせてしまって申し訳なかったなと。上のさんは前ノリで宿舎に来ていて、私は後から来たんです。到着した時にはもう夜でしたが、ドアのある入り口の方に布団を敷いて寝てくれていて「絶対、気を遣ってくれてる!」と申し訳なく思いました。

白石 その施設の息子さんが実は「コワすぎ!」ファンだったという…。サインとかしました。

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久保山 私の撮影はほぼ大迫さんとの絡みだったので、私たちはわりと余裕があったんです。

白石 集中できたんですね。アクションもないし。

久保山 はい(笑)。私はすごく楽しかったですね。スナックの照明もすごくカッコ良くてテンションが上がりました。大迫さんも叩けたし(笑)。

宇野 「コワすぎ!」で観ている二人の様子をお客さん側から見てると、新鮮でした。

久保山 今までになかったですからね。あんな役をやるとは思わなかった。

宇野 久保山さんと僕は『超・悪人』が最初でしたよね。

久保山 そうですね、宇野さんも白石監督もその時が初めてでした。もう10年近く経ちますね。

白石 『超・悪人』は2日間の撮影でしたが、今回は倍以上です(笑)。

宇野 今はもう年齢的にできるかどうか…。だから上のさんはすごく恵まれてますよ。

久保山 それでもハードだったと思いますけど(笑)。

上の ハードなのは慣れてます。きついスケジュールばかりでやっていたので。

白石 若さがあるので無理がきく。

上の 皆さんが早起きされてて、心配でした。

宇野 年寄り扱いですね(笑)。

白石 健康第一ですよ! あちこちガタが来てます(笑)。ようやく作品が世に放たれて、ここからはお客さんのものですね。上映期間中、いろいろ面白いことを坪井さんが考えてると思います。

久保山 多くの方に観ていただけて、ありがたく思います。来週から東京上映も始まり、どんどん広がっていくので、皆さんも一緒に盛り上げていただければと思います。感想などお待ちしています。今日はありがとうございました。

上の 「映画は人に観てもらって完成する」という言葉がありますが、映画が完成し、これからも続いていくので、SNSでもリアルでも伝えていただけたら嬉しいです。

宇野 今日は来てもらえて嬉しいです。貴重な週末にすいません。お腹もすいてると思います(笑)。白石さんの映画を最初から観てもらえたら面白いと思います。年代ごとに観ていって、もう一度またこの映画を観てもらえたら嬉しいです。お体に気を付けてください。

白石 また映画館でお会いしましょう!

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『恋するけだもの』
名古屋・シネマスコーレで公開中
12月4日(金)より東京・アップリンク渋谷・アップリンク吉祥寺で公開予定

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出演:田中俊介 宇野祥平
上のしおり 木村知貴 細川佳央 大迫茂生
久保山智夏 金子鈴幸
監督・脚本:白石晃士 プロデューサー:順悟 協力プロデューサー:相羽浩行 ラインプロデューサー:城内政芳 音楽:森優太 撮影:篤志 照明:鈴木馨悟 録音:日下部雅也 編集:宮崎歩 白石晃士
制作協力:ザフール 制作プロダクション:ダブルフィールド 製作:ダブルフィールド 配給:白石晃士と坪井篤史の映画狂人ロード
©2020 白石晃士/ダブルフィールド

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