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日々のこと 1104 佐伯慎亮さんの話(後編)

前編はこちら

「二時間で戻ってきてください。テーマは『光』です!」といわれ、各自持参したカメラを携えて解散。
光…。雨も降りそうな天気だけど、光…。現在地はあべのハルカス。ここから、どこへ向かおう。
みんな一斉に散っていく中、Mさんという女性が「あのー、良ければ一緒に行きませんか?」と声をかけてきてくれて快諾。佐伯さんにもご一緒していただき、とりあえず外へ。
光、光…。歩道橋からあちこち撮っている佐伯さんの背中を眺めつつ、私も見えるモノにカメラを向けていく。天気も徐々に回復。光。

佐伯さんと途中で別れ、Mさんと天王寺界隈を歩きました。
一眼レフを二ヶ月前に購入したばかりというMさんは「私もカメラわからない。旅行先で花の写真を撮る程度なの」とニコニコしています。楽しい人。
家族連れで溢れる天王寺動物園の「てんしば」、広々として良いところだなあ。奥には通天閣が見えます。あっちまで行くと面白そうだけど、時間内に戻れないかな? 

光、つうことは「影」かなあ。
さっき聞いた「いろいろな感情が同じ場所にある写真」が頭に残り、ついそんな景色を探してしまう。いやいや、そんなの簡単に落ちてないから! 普段、何気なく見ている「写真集」というものが、いかに選りすぐった特別な写真のみで構成されているかを思い知ります。でも、楽しい。

天王寺は脇へ入ると古びた商店街がいい感じ。ごちゃごちゃした場所が好き。Y字路は光の道・影の道。「光」は「希望」に置き換えたり。

あべのハルカスに戻り、みんなで講評。佐伯さんが「僕のも発表します」と見せられた一枚目から、ぶっ倒れそうになりました。手元にないので見せられないけど、確かに私と同じ場所で撮った写真。横断歩道を渡る群衆を光と影が半々に覆った風景が素晴らしく、もう流石の一言。自分の写真にガッカリ!

でも、すごく勉強になりました。撮影者も気づかなかった映り込んでいるモノ、偶然の瞬間。「コレとコレが呼応してますね~」「後ろの人は何してるんですかね?」佐伯さんの一言にいちいちハッとさせられる。見るべきところはどこなのか。撮る時も見る時も、対象を見つめる目とその視点。

私の写真で佐伯さんに「グッとくる」と言ってもらえたのはコレです。↓

けど、最終的に私が自分で決めたマイベストはコレ。↓
「あと一人、後ろに欲しいね!」といわれた。確かに。「光」のテーマも無視。笑

「やっぱり、人間が入ると楽しいと思う」と言ったら、全員がうなずいてくれました。
みんなそれぞれ個性豊かで、面白いのがたくさんありました。三角コーンばっかり撮り歩いたコーンフェチの人が二人もいて笑った。私と行動を共にしてくれたMさんの写真も、人間性が表れてて面白かった。

佐伯さん、皆さん、ありがとうございました。実り多き一日でした。写真は、楽しいものですね。

後日、最後に撮った集合写真が送られてきて、思わず顔がほころびました。「写真って良いものだな」と、また思いましたよ。


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