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話しかけることを怠ってしまった結果



すすきがサラサラ音を立てています。

帰り道、すすきを引っこ抜きながら、

毎日毎日、長ーい立ち話をしていました。


とは言っても、
彼氏とか男子とかではなく…笑


小学生の時の親友です。


すんごく仲が良かったのに、
なぜか、苗字さん付け。


日曜日以外は、
毎日遊んでいました。


学校から帰って、
たった30分しか遊べなくても、
毎日のように遊んでいました。


私は、小学校4年生の時に引っ越しをして、
新しい小学校に行くことになりました。


そして、
転校先の小学校で初めて、
隣の席になったのが、彼女でした。

おとなしい彼女は、



私が、
「よろしくね!」
挨拶をしても、


ぎこちない感じで
うなづくだけでした。


そんな彼女でしたが、


次第に打ち解けて、1番の親友になりました。
彼女は、なんでも話してくれました。


他の人とは、あまり話さない彼女も、
私には、冗談を言ったり、色々なことを
たくさん話してくれました。


寒い冬も、
暑い夏も、


自転車で坂道を急降下、
ぶっ飛ばして、
本屋さんに行きまくったり、
(帰りはしんどいんだけど笑)


小5で初めて子供だけで街に出かけて、
乗るはずのバス停を見失ってえらい目にあったり、
(適当に乗ったバスが正解だったという奇跡)


寒い日も1時間くらい、すすきを引っこ抜きながら、
しょうもない話で立ち話したり…
(変質者にもあったよ…^^;良い子は早く帰りましょう。)


彼女が考えた話を、私が漫画にしてみたり。
(バクマンより先取り!笑)



バクマンは一緒に読まなかったけど、

彼女と一緒に少年ジャンプも、
たくさん読みました。


本屋さんでジャンプを見かけるたびに、
彼女のことを思い出します。


毎週月曜日は、
一緒にジャンプを読むのが楽しみだった。


るろうに剣心とか、
すごいよマサルさん、
ジョジョとかが連載されていた頃。


今は100巻くらい出ている、
ワンピースがちょうど始まったくらいだったかな。


楽しかったな〜


しかしながら、

小学校を卒業して、
中学生になると、


私はテニス部に入り、
彼女は美術部に入部。


下校時間も代わり、会うことがあまりなくなっていきました。


どうしても、中学校って、
部活の仲間との交流が多くなります。


その友達とは、
いつのまにか疎遠になってしましました。


彼女は、
おとなしいので、いつも1人でいました。


でも、私は…1人でいる彼女と、

関わることができなかった。


昔は仲良くしていたのに、

部活仲間と仲良くしなきゃいけないからと、

話しかけることがなくなってしまいました。

ひどいやつです。


こんな私を、

どんなふうに思っていたのだろう…。


さらに私は、摂食障害になってしまい、


学校に行けない行けない日も多くなってきて、


彼女とは、ますます、
接点がなくなって行きました。



中学2年のころ。

「〇〇さんは家庭の事情で鳥取に引っ越します。」

と、先生が言うのです。


私は、びっくりして…彼女の家に走りました。


小学生の頃は下校後、

毎日のように通った、親友の家までの道。


なんだかドキドキが止まらなくて…全速力で走りました。


昔のように、楽しい気持ちではなく、


「もう会えないんだ…今まで何やってたんだろう。」


という、
ぎゅっと胸が締め付けられるような気持ちで走りました。


彼女の家の前につき、ドアのチャイムを鳴らすと、


小学校の頃と変わらず、
玄関からひょこっと顔を覗かせ、


門のところまで、
昔と変わらない、
ちょっと不愛想な感じで
やってきました。



「引っ越すんじゃな」

「うん」


昔のように立ち話をしました。

こんなひどい私なのに、

「昔と同じように。」立ち話をしてくれました。



時間は、あっという間に過ぎ、


いよいよ、お別れ。


昔のように、明日、会いに来ることは、もう…できない。


「元気でね。」


「文通しようね。」


「大人になっても。」


そう行って、
住所を書いた紙をもらって、
「さよなら」をしました。


まだ話したいことは、たくさんあった。

話せていない間、話したいことが溜まっていた。

「そうだ、手紙にたくさん書こう。」



でも、


彼女との文通は、

初めの一通がきたきりで…


彼女から二回目の手紙は来ることはありませんでした。


なんでだろう??

何かあったのかな??


心配になって、


何度も、
何度も、
何度も、


手紙を書きましたが、


返事は帰ってきませんでした。





何があったのかは、わかりません。


嫌われたのかもしれないし。


でも、私のことを嫌いになったとしても…



同じ空の下、
昔みたいに、


元気でいてくれたらいいなと思います。

いつものように、ちょっと無愛想な感じで、
笑ってくれていればいいな…と思います。


出会いがあれば、

別れもある。

それは仕方がないけれど、


思いもよらない形で、

突然の別れがやってくるかもしれない。


だから、


伝えたいことは、「明日」、「今度」にせず、
全て伝えておいてください。


今は、近くにいなくても、
メールやLINE、
SNSで繋がっているので、連絡もすぐ取れます。


だから、「明日でいい。」「今度でいいか。」

と、後回しにしがちです。


後悔がないように…伝えたいと思っていることは、

伝えておきましょう。話したい人とは、話しておきましょう。


先日、子供を幼稚園に送り届ける時、


自転車を爆走させ、
晴れた秋の空を見ながら、


こんな、昔のことを思い出していました。

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