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夏は遊びましょう、ね?

7月が終わる。
思いがけず広がる薄い青とお月さまの存在が嬉しくて、最寄り駅のひとつ前の駅から歩いて帰る。なんだか久しぶりにお月さまを見た気がする。
そうだ、きっと明日から夏が始まるのだ。

暦が変わることで、気持ちが新たになる効果はあると思う。まっさらに、そんな言葉で表せるようなものを。


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今年の夏は、小学生の夏休みすら短くてさらに旅行の計画もたてられず、さてどうしようかねではあるけども。

夏は空っぽにしたい季節。
水遊び、沢遊び、海。身体をめいっぱい使って遊びたい。プール後のだるんとした感覚こそが良き。

だって恋も夏がシーズンでしょ。めいっぱい使い切って、秋の空を見てため息つくの。もの悲しくなったらチャンスよ。寂しさからうまれる創作を待つ。


かき氷にそうめん。色つきそうめんは、今でも取り合う人気な存在。
ゴーヤの苦味で夏を味わい、そうだスカイバスで東京周辺を見渡そう。
打ち上げ花火を見る機会は逸したけども、手持ち花火ならいつでも可能。
帰省は難しくても、父レシピの鰹サラダに茗荷をどっさりのせて食べよう。
暑さに負けじと焼肉なんかも良いよね。
ビールはいつでも美味しいけども、フライパンで蒸し焼きする枝豆は夏が食べどき。
なんて想像は尽きない。


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身体を使い切って空っぽにするのに、一番適しているのは夏って思う。
けど、空っぽにするって案外難しい。
玉ねぎの皮のように、何重に覆われた皮の中に居るような大人と呼ばれる私たち。
覆われた皮を一枚、一枚丁寧に剥がしていったら、思いの外小さく、真っ白なものが見えてきて驚くだろう。
剥き出しのままの姿が恥かしくて、慣れなくて、でも確かに存在するもの。

魂=本質って考えたら、その本質ってなんだろうね。
ベタだけど、それに愛って言葉をあてたいな。自分に正直でいること。

海を女性に例えるのは、ちょっとわかる気もする。
だって女性は骨盤で開閉してるでしょ。寄せては返す波みたいに。

愛は開くの。そしてゆっくり閉まる。その繰り返しを包容力っているのかもしれない。
ならば海を女性に例えても納得がいく。
閉じると開くの中には、人に対しての距離感も含まれていると思う。
人見知りとか、この人ならと思えた時の受け入れ方とか。
美しいものを、そのまま「良いな」って受け止められたり。素直に思える感覚。

自分以外に関心があるってことが生きもの的に必要な季節。それが夏ってことで。
やっときた本当の夏に向けて、あれやこれや開いてみたい、そんな気持ち。





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