法人税法違反 傍聴 裁判官から再三再四指摘を受ける弁護団

U社 法人税法違反

裁判官が弁護士に対して厳しいことを指摘


裁判官は 、通常、検察側に厳しく被告側に対しては あまり厳しくない

被告側の弁護士が異議があればその異議を尊重しているというふうに見受けられる

それで中立の立場をとっているのかなと思っていました

<この日の裁判・・>
証人尋問 当時の国税査察官
裁判官が弁護士に対してかなり厳しく指摘する場面がありました
 

まず税務署が入り、国税の査察が入り、検察が立件した刑事裁判になります 

 傍聴席には国税局の職員らしき人が4-5人いました。

U会社の関係者も傍聴されていたようでした。

U社は、 売り上げを適正に計上しなかった

<裁判官が言ったこと>
・弁護士が証拠収集する場ではありません
・更正決定通知書が正しいかどうかの裁判ではありません
 ・弾劾することについて、きちんと裁判しないといけない
・適切に質問してください
・今の時代は 、終わりまで聞いてわかる質問ではだめです
・その場で明確に関連することを聞かないと駄目です
・この機会に、いい種がないかというような聞き方ではだめです
 ・逋脱(ほだつ)の疑義・更生の疑義 が違うから認定が駄目というのは 
 雑。
 そんな判断はしませんよ
 ・個々の算出方法が違うのであれば個別に正してください 

こんなこともありました
→弁護士が「異議あり」と言って、修正損益計算書を口頭でいう
さっき一瞬、証人に示しただけのものについて・・・
 すると 裁判官 「常識で考えてやってください」
意味わかりますか??
一瞬見せられただけでわかりませんよね、それで”わからないのはおかしい”という主張なわけです

こんなこともありました
→法人税法22条を適正、財務諸表? (詳細にメモできず)
 すると 
裁判官 「法の根拠を聞いても意味がありません」
     「脱税にしたいんですか?」
    「証人の認識で決まるものではありません、法の解釈です、やめ
     てください 」


こんなこともありました
弁護士 「売上について査察官は、”前期に計上するものが当期にのっていた。偽りその他不正の行為”と言っていますが税務署長の見識と違う」
裁判官「意味がない 。こういう点で逋脱にに入らないと実体的に言ってください」

 こんなことも言ってました
裁判官
・無駄な時間をかけないで下さい
・常識的に考えて尋ねるべきこと尋ねないことを区別して、示すだけでいいものについて聞かないでください
・一つ一つ金額を覚えられるわけないでしょ 


弁護士 「取り調べの報告内容が上がってきたが、脱税の仕組みを経営夫婦は知っていると思うのか?」
検察官 「異議あり、 伝聞です」
裁判官 「伝聞は無駄。そんなことは判断しない」


こんなこともありました

裁判官から証人への質問 何かの書類について「見ましたか?見たはずだ、あるいは 確かに見た どうですか?」 
証人 「あー見た見た、ではない。記憶が蘇りません」
弁護士 「記憶がないのに判断したんですか?」
裁判官 「そんな馬鹿馬鹿しいこと」

 

裁判官が言ったこと
・質問に意味がないと再三言っている。
・時間がありません、大事なことを一字一句無駄にしないでください 
・さっきもそういうことを言われた

 

裁判官から証人への質問 「査察の端緒は?」
証人  国税査察官 「秘匿で答えられません。情報源は答えられません。
公で話すことで国税の取り締まりに影響します」

 

大変面白い裁判でした 


裁判官からあそこまで言われる弁護士を見たことがありません

弁護士は、裁判官は判決をする人なので、その人にどう映るか、その人が判決をする人なんだという意識を持って弁護して行かないといけないのではないかと思いました 

素人が見ても弁護士は あれって思うことがありました よ

税務署が入って、国税が入って、検察も見て間違いないってところで刑事告発してるものに対しては、弁護士もやりようがないのでは?とも思いました。

やりようがないのなら 反対尋問なしか、確認程度でもよかったのではないかと思います。

弁護士がすべきことは、被告人の弁護なので、被告人経営者が法人税法違反をしていない と無罪を主張するのであれば、国税の査察にミスがあった、 わからいまま人に言われてやった(これは前の法廷で述べていました)で戦うしかないのでは?

で、国税にミスがないなら先ほどのように反対尋問しないか確認程度でよかたのでは?

国税にミスがある、あるいは国税の査察の仕方に問題がある、のであれば、やはりもっと具体的に言えないといけなかったと思いますし、裁判官はそれを待っていたんだと思います

でもそれが言えないまま、ただ時間が過ぎていくということに対して指摘をかなりするんですが、尋問内容を変えない、変えることができない弁護士でした。

裁判官が判決する人で、その方からの指摘なら重く受け止めて対応していかないといけないと思います。

腕の見せ所です

判決する人に対してどう映るかが大事なので

前もって尋問を考えていたけど、指摘を受けてどうしたらいいかわからなくなったのなら、休憩を取るか 証人尋問を別日にして組み立て直す方法もあるのではないでしょうか?

結局時間だけが過ぎてしまい・・裁判官は時間をことのほか気にします

17時近くなると時間時間と言い出します

そういうことも踏まえた尋問のやり方は大切です

 傍聴しながら考えさせられることがありました

弁護士も切磋琢磨をして自分たちが何をしないといけないのか、どうしないといけないのか、もっというと弁護って何なのか

裁判官から指摘を受ければそれを軌道修正できるだけの腕を磨かないといけないのではないかと思います

じゃないと勝てませんし

傍聴には一般の関係ない人も来てるわけで、この弁護士、再三再四注意されてるのに、なんでこれができないんだろうと思われます。

それって損ですよね

あれは素人が見ても、なんでこういう示し方しかできないんだろう??

この人不親切だよねって

それで「覚えてないのはおかしい」はないよねって思ってました

 税務署、国税、検察がやってて穴があるような捜査はしないと思いますので、切り込めないと判断したら、もうそこは諦めて、その被告人の無罪を主張するのであれば、また別の部分でやっていくしかなかったんじゃないかと思います。。

国税に対しても切り込みたかったのかもしれませんが、あれだけ言われても具体的に言えないで時間だけ過ぎていくなら指摘を受け続けるのも仕方ないです。

裁判官は決して国税に対して甘かったわけではないですよ。

そういうことを思う人もいるかもしれませんが、そもそも国税が誤っているいるなら、その誤りを指摘できなかった弁護士が悪いです。

弁護士が国税の誤りを指摘できないのであれば、被告人の無罪を主張していく裁判で、裁判官が国税に対して厳しくする必要はない。

弁護士は被告人の無罪をどのように主張していくか、その具体的なものをあげていかないといけなかったわけですから、国税にミスがあったかどうか、あったとするのであれば、それを具体的に、またその他のことで証明するのであれば、その日の証人は国税だったので、別の機会にその無罪の証明を徹底的にやっていくわけです。

裁判官が国税に対して厳しくしなかった、あるいは国税だったから裁判官が弁護士に対して厳しかったと思う方は、そもそも論がわかってないことになります。

この裁判は被告人が法人税法に違反していることの有無あるいは違反を認めるなら減刑を争うわけですから。

ちょっと違いますか?素人なのでわかってないこともあると思います。

言葉の応酬ではなく、ざっくり読んで、言いたいことを読み取っていただけると幸いです。

裁判長の脇士の若い裁判官は、あまりのことに腰が引けてました・・・

裁判官って大変な業務と本に書かれていました。

ひとつひとつ違いますし、それでここまで指摘するって自分が大変になるだろうに、言わずに判決でもいいわけです。

それでもあえていうってほんといい裁判官ですよね




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?