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神経と血管の密接な関係。血管・神経形成のプロセスと、痛みが生まれるメカニズム

神経と血管は、体内で密接な相互作用を持っています。ヘルスケアの現場では、神経の圧迫が原因のしびれや痛みなどを訴えるシーンが多いですが、身体の中では神経が圧迫により、そばにある血管の血流が滞ることによって炎症が起きてるいるという解釈もあるほど、両者は組織的に近い関係にあります。今日は脳からちょっと離れて、そんな神経と血管の関係について話したいと思います。

神経と血管の密接な関係

近年、神経と血管の密接な関係性についての研究が多数発表されています。

例えば、冒頭で触れた通り神経内の血管の圧迫・血流不全が慢性的な炎症と考える場合もあります。よくよく考えてみると、神経はしびれこそあれど、直接的に痛みを感じる組織ではありません。筋肉に何らかの刺激が起こり、絞扼=絞られてしまったりとか、神経に対して髄核がぶつかったりとかして、なんらかの反応(痛みやしびれ)につながるわけです。

しかしこれは、神経そのものが痛みを感じてるわけではありません。神経に対する絞扼や組織的な圧迫が、慢性的な痛み関わる理由については、神経の中に通っている血管や、神経を覆っている筋膜の侵害受容器が刺激されるのではという意見があります。つまり、神経系の問題によって起こる痛みは、神経そのものが痛みを感じているわけではなく、中の血管が血流不全になり、さらにそれが慢性的に続くことで炎症が発生し、慢性的な痛みにつながっているいうわけです。

これまでは、血流の少ない組織であれば腫れなどの反応は少ないし、炎症が起きにくいと言われていました。しかし近年の研究で、血管や神経の少ない組織においても、スポーツや日常生活で障害や損傷が起きることによって、その部位を修復しようとして血流が生まれ、そこに神経系が集まってくると言われています。血管と神経があるということは、そこに侵害受容器も増えるということ。その結果、損傷部位に痛みを感じやすくなると言われているのです。

この事例で思い浮かぶのは、膝蓋骨や椎間板やアキレス腱などの組織です。いずれも、血流が一般的には少ないと言われる組織ですが、損傷によって神経や血管が集まり、それが痛みを発しているのではないでしょうか。

実際に医療において、痛みや障害、損傷が起こった部位は、非常に通常の方よりも血管数が多くなる、かつ普通の人であれば綺麗に血管の配列が並んでいるところ、組織損傷を修復しようとしているからなのかはわかりませんが、非常に迷路的な血管構造になるという見解も一部存在します。

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