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クレアチン、どの「形態」を飲む?現時点でおすすめしたいクレアチンサプリメントの選び方

トレーニングを日常的に行っている方々にとって、クレアチンサプリメントは非常に重要な存在です。クレアチンは、筋肉内のエネルギー産生を助ける物質で、適切に摂取することで筋力や筋肥大(筋肉の成長)を促進し、運動パフォーマンスを向上させる効果があります。

しかし、市場には様々な種類のクレアチンサプリメントが出回っており、どれを選べばよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。本コラムでは、最新の研究結果を基に、現時点でおすすめできるクレアチンサプリメントの選び方を紹介します。

クレアチンの代表的な2つの形態について

まずここでは、サプリメントとして入手しやすいクレアチンの2つの形態について、その特徴を紹介したいと思います。

クレアチン水和物(クレアチンCrM)

クレアチン水和物(CrM)は、最も一般的で研究されているクレアチンの形態です。iHerbなどで「クレアチン」「クレアチン モノハイドレートタイプ」などと検索すると、該当商品が表示されると思います。CrMはクレアチン分子に水分子が結合した形で、体内での吸収性が高いことが特徴です。

CrMの主な効果は以下の通りです。

  • 筋力の増強

  • 筋肥大(筋肉の成長)の促進

  • 高強度運動のパフォーマンス向上

多くの研究により、CrMの安全性は高く深刻な副作用はほとんど報告されていません。唯一副作用として体重の増加が一部で報告されていますが、これは主に筋肉量の増加と水分保持によるものだと考えられています。

クレアチン塩酸塩(クレアチンHCl)

クレアチン塩酸塩(CrHCl)はここ最近注目されている新しい形態のクレアチンです。iHerbなどで「クレアチン HCL」「クレアチン  ハイドロクロライド」などと検索すると該当商品が表示されると思います。

CrHClはクレアチンとエチルエステル塩酸が結合した形態で、体内での吸収性が高いことが特徴です。CrHClの主な特徴と期待される効果は以下の通りです。

  • 高い溶解性:水に溶けやすく、飲みやすい

  • 高い吸収性:体内での吸収が良好

  • 筋力と筋肥大の向上

  • ホルモンバランスの改善(テストステロンとコルチゾールの比率の改善)

また、CrHClは従来のCrMで必要とされていた「ローディング期間」(初期に大量摂取する期間)が不要である可能性が示唆されています。

研究結果からみた2つのクレアチンの効果と安全性

2つのクレアチンについて、それぞれの特徴と期待できる効果が分かったかと思います。では、実際にクレアチンサプリを飲むとして、どちらを選べばいいのでしょうか? 2つの主な研究を対象に見てみましょう。

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