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脳幹を知ると「遠くを見る」ことのメリットがよくわかる話〜脳幹の役割、脳神経・筋肉との関係性〜

これまで、このnoteでは脳神経を活性化することでパフォーマンスアップを図る方法をさまざまなアプローチで紹介してきました。姿勢改善や身体機能向上において、非常に重要な部位が「脳幹」です。今回は、そんな脳幹にアプローチするうえで知っておきたい「脳幹の機能」について解説します。

脳幹がさすものとそれぞれの役割

脳幹とはそもそも、中脳・橋・延髄という3つの部位の総称です。もう少し広義的に捉えると、間脳という部位も含まれます。

私たちの脳は、大脳皮質などが中心となり、思考など高次的な活動がおこなわれています。それに対して、脳幹が担当しているのは本能的かつ生命維持に関わる機能です。

例えば、中脳は視覚に関する機能を担当しています。視覚反射、瞳孔反射、眼球運動などです。橋が担当するのは、運動調節や平衡感覚の調整です。そして、延髄は呼吸、心臓の拍動、消化運動など生命の根幹に関わる機能を担っています。

なお、間脳は視床・視床下部などから成り立っており、感覚神経の中継場所となったり、自律神経・内分泌系の中枢として機能します。間脳は神経・ホルモンを用いて、全身の臓器の働きをコントロールしているのです。

脳幹と筋肉との関係〜伸筋と屈筋〜

トレーニングやスポーツの現場において、脳幹で知っておきたいのは「筋肉との関係性」です。脳幹の主たる部分である中脳・橋・延髄は、全身の筋肉とそれぞれ異なる関わりを持っています。

例えば、中脳が活性化されると屈筋群が優位に働きやすくなるという特徴があります。それに対して、橋が活性化されると伸展筋群が優位に働きやすくなります。上半身の背筋がよくなるというイメージを持っていただければ大丈夫です。

そして、延髄が活性化されると伸筋群の抑制に働くとされています。滅多にないケースですが、伸筋群の過剰な活性・緊張を抑制するといったイメージを持ってください。この関係性を覚えておくと、自身やクライアントの姿勢改善に大きく役立ちます。

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