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内反膝へのアプローチ。O脚が原因で膝が痛い原因と筋・骨・皮膚によるアプローチ方法

今回は、膝にまつわるさまざまなトラブルの1つである「内反膝」がテーマです。内反膝のメカニズムを知り、内反膝解消に向けてどのようなアプローチを取ればいいのかをまとめました。

内反膝が起こるメカニズム

内反膝は一般的に言われるところのO脚で、膝が外側に出ているアライメントのことを指します。膝が内反した場合は外側の靭帯が、外反した場合には内側の靭帯にそれぞれトラブルが生じます。

内反膝は年齢を重ねるうちに起こりやすい膝のアライメントであるといわれています。というのも、体が衰えてたり筋肉が低下が見られたり、脳機能の低下、ストレス過多で交感神経優位の状態になったりすると、人体は前のめりになっていくからです

具体的には、上半身が大胸筋が短縮位に入り上腕骨が内旋し、グーッと身体が丸まり脊柱が後弯していきます。一方で骨盤は後傾し、股関節が運動連鎖によって外旋しガニ股になります。 そうすると、下腿(膝から下)は足が地面に接している都合上、相対的に見て膝が内反したアライメントになるわけです。

高齢者の方のアライメントを見ると、主に変形性膝関節症などの場合においても内反膝が多く、膝の内側の軟部組織が摩耗していることが多いといわれています(最近の文献では、半月板は外側のほうがが可動性が大きいため、実は外側の方が損傷が大きいのでは?ともいわれているようです)。

事実として、膝にトラブルを抱えている方(40歳以下くらいの方)の場合、平気で膝が内側に入るケースはよく見られますが、高齢者で「膝が内側に入って困っています」という方はほぼ目にしません。街中で見かける高齢者の方々の歩く姿や立ち姿を見てみてください。年齢を重ねるとだんだん足が開いていき、内反膝気味になっている方が多いと思います(もちろん、若い方でも内反膝に悩んでいる方は多いです)。

内反膝になると股関節は外旋し、膝から下はOKC(足が地面についてない)の場面で考えるのであれば、股関節の外旋につられて下腿も外旋するでしょう。

しかし、往々にして足は地面についている=CKCの状態であるため、股関節が外旋=ガニ股になっても膝から下はカウンター的に働く形で、下腿は相対的に内旋していると考えられます。

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