チームでデザイン原則を作った話
こんにちは!Uniposプロダクトデザイナー&デザイン戦略室室長のMYBです。
現在Uniposのデザインチームでは、デザインシステムやデザインの品質向上施策に取り組んでいます。
今回は私たちのデザイン原則について、チームで試行錯誤しながら作り上げた過程についてお話します!何かご参考になると幸いです。
0. デザイン原則を作る目的🏁
当時デザイナーチームでは大きく2つの課題を抱えていました。
① デザイン品質の定義が明文化されておらず、メンバーごとに違う観点でレビューしていた
・その結果、デザイン品質にバラつきが出てしまっていた
・マーケティングデザインについても、チームが発足したばかり&新卒のメンバーも多かったため、認識を揃えたかった。
② デザイナーキャリアのあるPOが多かったため、デザインの意思決定をPOが担っていた。
・その結果、最終的なデザイン品質を決める経験をデザイナーから奪う形になってしまい、デザイナーの成長が緩やかになってしまう
・デザイン業務も兼業することで、PO業務のボトルネックに。
👉 デザイナーとPOで役割の整理を行い、デザイナーがデザインの最終決定をするようなり、デザイナーたちの自走が求められることに!
デザイナー全員が共通の基準で、Uniposらしい良いデザインを意思決定できるようになり成長していくために、
一人ひとりがデザインをするときに大切にしているエッセンスを抽出・構造化し、Uniposデザインの品質を言語化=「デザイン原則」を作ることにしました。
1. サービスの理解度を揃える🧠
デザイン原則を作る前に、デザイナーとPOでUniposのサービス理解を深めるワークショップを行いました。
社外デザインメンターの上ノ郷谷さんにご協力してもらい、
「Uniposのサービスおよび我々がユーザーや社会とどのように接合をしていて、どんな価値を提供するのか?」
をテーマに発散と構造化を行うワークショップを開催し、チームの認識を揃えていきました。
※当時はコロナ禍以前につき、リアルの場で行いました。
2. 知覚品質について発散する🎨
メンバーのサービスに対する理解度が揃ったので、具体的にデザイン原則を作るためのエッセンスを抽出していきました。
とはいえひと口に「デザイン」と言っても、領域が広く人によって捉える粒度が様々です。
体験やコミュニケーション設計という意味でいえば、非デザイナーの方も日々の仕事の中で「デザイン」をしています。
そのため「デザイナーにとってのデザイン」を考えやすくするために、以下の定義をしました。
「デザイナーの責任領域のデザイン」
= ユーザーや世間にどう認識されたり、価値を届けることで競合優位性を得られるか。
=「知覚品質」
※当時はコロナ禍以前につき、リアルの場で行っています
3. 要求事項のブラッシュアップ🤩
前回のワークショップから、デザイン原則の要求事項を有志のメンバーで作りました。
▼ 主な観点
・実際にどんなふうにデザイン原則を使うのか?
・覚えやすさ、分かりやすさ
・定義をするためのフレームワークはあるか?
・事業にどう貢献する?
・コーポレートのビジョンミッションバリューとはどのように接合する?
などなど、目的及び機能的要求を整理しました。
当時はUnipos社のインナーブランディング施策を私が担当していたのもあり、会社のビジョン・ミッション・バリューとUniposのデザインがどのように接合するかについても整理し、要求事項に入れています。
実は2の知覚品質ワークショップが終わったタイミングでコロナ禍に突入してしまい、デザイン原則を考えるのに少し期間が空いてしまいました。
久しぶりにデザイン原則について考えるタイミングだったので、メンバー全員で他社のデザイン原則のリサーチや本を読みながら、デザイン原則とはなんのために作るのか?どんな活用シーンがある?と、デザイン原則に対して理解を深める勉強会を行い、要求事項をブラッシュアップしました。
定番ですが、Design Systemsは持続的なデザインを考えるのにとても参考になるので、ぜひ読んでみてください!
4. アイディエーション -リモートワークショップ-💡
デザイナー+POを複数のチームに分け、具体的にデザイン原則に入れたい項目についてアイディエーションをするワークショップを開催しました。
このワークショップは週1回のデザイン定例の時間で、3週間ほどかけて行いました。
当時は緊急事態宣言中で100%リモートワークになり、チームを感じる機会も減ってしまっていましたが、メンバーが全員でUniposのデザインを自分ごと化して考える尊い時間になりました💞
notionでまとめて互いにFBしあうチームもあれば、作図ツールで図示化しながらまとめるチームも!リモートならではのアウトプットです。
5. 具体的な文言に収束させる💬
知覚品質のワークショップやメンバー全員から出してもらったワードを元に、有志で草案を作成しました。
UXの5段階モデルを参考にしながら、以下の4要素で構成することにしました。
■ 序文
デザイン原則とは何か?の説明
■ 各原則 3~4つ
・一言で覚えられる原則
・解像度を高めるためのキャプション文
・良いデザインを判断するためのNGなこと
草案を他のメンバーに共有し、FBをもらいながらブラッシュアップを重ねていきました。
6. デザイン原則完成🎉
\✨完成したデザイン原則はこちら✨/
デザイナーやPOだけでなく、Unipos社のメンバー全員に対して制定した目的や経緯のプレゼンも行いました🥳
非デザイナーのメンバーからも、「確かにUniposのデザインってこうなってる!」と共感していただけて嬉しかったのを覚えています。
最後に🌸
このデザイン原則は昨年完成したものになります。今年の10月に社名変更をしたことで新コーポレートミッションもでき、新メンバーもjoinしたことでデザイナーの業務領域も広がってきました。
運用を回したり組織が変わったりする中で、デザイン原則を元に再解釈の場を設けたり、アップデートする機会も検討中です!💪
今回はデザイン原則を制定するプロセスをお話ししましたが、この原則をもとにデザインシステム構築やデザインレビューなどさまざまな施策に活用しているので、うまくいったこと / 改善できそうなことを発信したいなと思っています。
👀💓
Uniposデザインチームではプロダクトを一緒に成長させてくれるUI / UXデザイナーを募集しています!
少しでも興味を持っていただきましたら、ぜひ下のリンクからご連絡ください。
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