荒川弘 (銀の匙)
実はこの本「鋼の錬金術師」に比べると地味な印象だったので、なかなか手を出さなかったのだけど・・・読んでみるとやっぱり面白い。
舞台は北海道。そして動物が出てくる青春グラフィティ!
と言うと「動物のお医者さん」(佐々木倫子)や「じゃじゃ馬グルーミン☆UP!」(ゆうきまさみ)が頭に浮かびます。
旅行に行った時、北海道って広いな~!って思ったけど、ただ単に広いだけではないんですよね。自然と格闘しながら開拓していった人々の上に今の北海道はある・・・と言うか、観光旅行程度では深いところまではわからない。
酪農をテーマにするとどうしても逃げることのできない現実が・・・。そうです。育てた鶏も豚も肉として食べられるのです。
そういえば「ブタがいた教室」っていう映画がありましたよね。
小学校で食用にする豚を飼う話。(実話をもとにしてましたよね)あれもなかなか考えさせられる話でした。
昔、アニメの「ジャングル大帝」でもライオンが肉を食べるっていうことで、イナゴを食べることでジャングルの仲間を食べずにすむとか人工肉を食べる話があったと思います。パンジャは家畜を襲って食べてたっけ。原作ではラストでヒゲおやじを救うためにレオが自分を食べさせたんですよね。
肉はおいしいのだけども、それは命を食べているってことなんですよね。
とにかく、そういうテーマを逃げずに真正面から捉えているこの作品はスゴイ!
実際に北海道で酪農を経験している者が描いたものだけあって実に骨太な作品になっていると思います。
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