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崎陽軒のシウマイ弁当は「麦わらの一味」なのかもしれない。

崎陽軒のシウマイ弁当、新幹線に乗るときは必ず買っていきたいお弁当です。
ビールに合う、ご飯も美味しい、個人的には「最強の弁当」だと思っています。

最近では色々お騒がせな「NHKから国民を守る党」の代表が、不買運動を宣言したことでも崎陽軒のシウマイ弁当は話題となりました。


僕としても「NHKがぶっ壊しても良いが崎陽軒をぶっ壊すのは許せない」というのが率直な感想です。そして多くの人も同じように考えたのでしょう。不買運動どころか逆に良質な宣伝となってしまいました。

この騒動で話題になったこともあり、先日外に出た帰りにお昼のお弁当としてシウマイ弁当を買って食べる事がありました。改めて食べると、シウマイに限らず多彩なおかずとご飯との相性は抜群で非常に美味しいものでした。

その時、その時に関西出身の職場の同僚がシウマイ弁当を見てこう漏らしました。

「シウマイ弁当って言う割にシウマイ入って無いですね。」

シウマイ弁当に入っているシウマイは5個、通常のパックの半分の数です。
おかずの配置を見てもわかりますが、端に添えてあり、「主役」と言う雰囲気は出していないのです。

小さい頃からシウマイ弁当を食べていた僕にとって、崎陽軒に親しみが無い同僚の意見は、新鮮かつ的を得たものでした。確かにシウマイ弁当は名前に「シウマイ」を冠しているにも関わらずその存在を際立たせていないのです。

改めてシウマイ弁当の中身を見てましょう。

ご飯と梅の実:主食、炊くのでは無く蒸して作るので冷めても美味しい、俵形にしているので型崩れがしないデザイン
シウマイ:言わずと知れた崎陽軒の看板メニュー。5個入っている。
筍の煮物:これのためにシウマイ弁当を買う人も少なく無い。人気の具材(単品で売って欲しい)
マグロのつけ焼き:弁当用なのでやや固めで塩味も強い、故にご飯によく合う。
唐揚げ:味は強くなくさっぱりした味
かまぼこ:普通のかまぼこです。
玉子焼き:甘さはなく出汁が聞いてるタイプ。お弁当といったら玉子焼き
紅生姜、佃煮:いわゆる先付け
杏の甘煮:デザート


2003年のリニューアルからこのラインナップを維持しています。
改めて見ると、シウマイ以外にもたくさんのおかずが揃っています。

例えば「唐揚げ弁当」の場合、弁当箱の大半が唐揚げが占めて、あとは千切りキャベツやサラダが脇にちょこっと添えているだけでしょう。
弁当のタイトルでありながらここまで主張が無いというのも珍しいです。


では、他のおかずの代わりにシウマイを増やすことができるのか?

筍の煮物:これだけで別売りして欲しいクオリティなので外して欲しくはありません。

マグロのつけ焼き:シウマイだけではご飯は進みづらい、となると塩味が強い漬け焼きはご飯を食べる事。すなわちライスマネジメントをする上で欠かせない存在です。

唐揚げ:唯一の「肉類」のメニューなのでこれも外したら寂しくなります。

かまぼこ、玉子焼き:塩味が多いメニューの中で味覚を一休みできる存在です。さらに弁当全体に彩りを与える上で非常に重要な役割を持っています。

つまり、シウマイを増やすためにどれか犠牲にできるか?と考えるとどれも捨て難いのです。どれもが個性を持ち、役割を持って弁当に存在しています。
こうしてみるとシウマイ弁当は「シウマイ」だけにあらず、シウマイを含めた多くのおかずが個々の役割を全うして一つの「弁当」として、成り立っているのだと実感できます。

これは唐揚げ弁当、焼肉弁当のような「圧倒的な個」によって支えられているのでは無く「チーム」としてシウマイ弁当を作り上げているのです。

シウマイに限らず全てのおかずが一つの「ピース」となっていて、ご飯という壮大な海を巡る、
それはさながら漫画「ワンピース」の麦わらの一味の様では無いでしょうか?


麦わらの一味も皆がチームの一員として役割を果たし、冒険しています。
シウマイ弁当も麦わらの一味と同じで各自が持ち場でパフォーマンスを発揮し、大海原に旅立つことができるのでしょう。
横浜だけにね。

追伸:シウマイ弁当のおかずを麦わらの一味に例えましたが、シウマイが「ルフィ」だとして、他のおかずは誰に該当するのか?そこは各人の想像のおまかせします。

ではでは

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