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アイドルのあなたに見る「もしも」。

「推し」や「担当」と呼んでいる人たちって私にとってどんな存在だろう。

noteで、毎日何かしら「好きな人」と「今日のわたし」を絡めた文章を書くようになって、50日と少しが過ぎた。なんともキリの悪い振り返りなことは置いといて。文章を書こうと思うと、色んなことを思い出して、想像して、考える。今日のわたしは、冒頭の一文を考えた。

小学生の頃、初めて名前のうしろに「担当」と付けた人が、今日結婚を発表した。きっとあの頃の私は想像もできないだろうけど、初めての自担の結婚は、今の私にとって、嬉しくて喜ばしくて幸せに満ちたものだった。「これまでたくさんの幸せをありがとう、今度は貴方の方がもっともっと幸せになってね。」とでも言うかのような。「おめでとうついでに、これからも幸せをもらっていてもいいかな??」とでも言うかのような。(さすがにちょっと恥ずかしくて出来なかったけれど)出来ることなら、たくさんの花束を抱えて、東の方を向いて、「おめでとう~~!!末永く、誰よりも、幸せになれよ~~!!」と叫びたくなるような。あなたの新たな幸せに、私まで嬉しくなった。

私は、恋愛や結婚、キスシーンやベッドシーン、そういった話題にかなり寛容な(冷めた?)ファンなのかもしれない。タイミングとか年齢とか、色んな議題があるけれど、そのどれを差し置いても、「貴方が幸せならそれで良いよ。なんでもこい、どんとこい。」と、私のガタイよりもどんと大きくて貫禄のある"わたし”が、心の中にいるらしい。
宮近くんや京本くん、歳の近い「推し/担当」で想像してみても、その"わたし”がちっとも動こうとしなかったのが、自分でも不思議で、なんだか面白かった。

私の心の中をいくら探っても「誰のものにもなってほしくない」って感情は、無かったんだ。「もしも」、宮近くんが幼馴染だったら?大学や会社の同期だったら?考えただけで、胸がむずむずきゅんきゅんしてしまった。きっとそんな世界線のわたしは、甘酸っぱい恋心を抱いて、何とか気を引こうと、何もなくてもあなたの横でいっぱい笑って、あなたの話にいっぱい笑って、朝不機嫌なあなたにもいっぱい笑いかけるんだと思う。(めちゃめちゃ健気だな。要するに、めちゃめちゃ好き。)

でも、その恋心は「もしも」の話であって。「もしも」の世界であって。だからこんなにも楽しくて心躍るのであって。なんというか、アイドルのあなたが居なければ、その「もしも」すら存在しなかったわけで。実際、そんな世界線に生きることになったとして、あなたを好きになるなんて、ライバルが多すぎて私には到底勝ち抜けそうにもなくて、きっと今の私が感じたことのないヤキモチを一杯感じることになると思うの。
そういう想像をするとき、私は、アイドルのあなたを恋愛対象として見ているのではなくて、アイドルのあなたに見る、「もしも」を楽しんでいるんだと思う。

宮近くんたちは、紛れもなく同じ時代を生きる"ひと”なんだけど、私はいつも貴方たちを、どこか神格化してしまっていて、どこか違う世界の存在だと思ってしまっていて、どうにもこうにも同じライン上には立てない。「好き」も「憧れ」も「尊敬」も。踊っている姿を見て「魔法使いみたい」と思ったり、無邪気な笑顔を見て「お花みたい」と思ったり、「かっこいい」「かわいい」と思ったりする感情の全ても。アイドルという衣装を着た、いわば偶像のようなあなたに出逢ったからこそ、感じるものなんだと思う。

そこから、昨日書いたみたいな、「宮近くんがディズニー好き」というような「好きなもの」を知ったり、ひととなりが分かる言葉に触れたり、私服を着てスマホを触ったり、ピアスを触ったりする姿や、メンバーに向ける自然な笑顔や話し言葉を見聞きする度に、偶像が実像に近付いて、歌って踊る姿を見てまた偶像に戻ってを繰り返す。そんな遠い所にある「もしも」が近づいたり遠ざかったりする感覚も楽しんでしまっている私は、生粋のアイドルオタク。

ときに、あなたのリアルな姿に好きを拗らせて。
ときに、「ほんとバカだね」って一緒に笑ってみたりして。
ときに、ステージに立つあなたに夢を見て。
ときに、魔法使いみたい…お花みたい…と色んなフィルター越しにあなたを加工してみたりして。
ときに、笑顔ひとつで私の心を満たしてくれたりして。
ときに、私の世界を広げてくれたりして。
ときに、私に自信や希望や誇りや意味を持たせてくれて。

私にとって「推し」や「担当」と呼んでいる人たちはそんな存在。一人一つずつじゃなくて、一人に幾つもの存在がある。私が勝手に、アイドルのあなたを「偶像」と「実像」の間で行き来させているからなのか、なんなのか。やっぱりどこまで行っても、ちょっぴり現実味のない存在なんだ。

もしも、今はまだ「誰のものでもない」あなたが、いつか誰か愛する人を見つけたとき。もしも、その先もあなたが「アイドル」で在り続ける道を選んでくれるのだとしたら、私の中のあなたという存在は、揺るがず「好き」なままで在り続けるような、そんな気がする。


相葉くん、櫻井くん、ご結婚おめでとうございます。どうか、末永くお幸せに。


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私も、ちひろさんの「推し語りワードパレット」をお借りして、推しを語ってみました。とても楽しかったです、素敵なパレットをありがとうございました!