今日の気分は？　202400921　No.323

2024年9月21日 07:13

アイコンがハロウィン仕様に替わりました

今朝の京都は曇り空です。１日を通しては曇り一時雨の予報です。午前７時の気温は29℃。日中は34℃予報で、一日を通してあまり気温が上がりません。熱帯夜でしたが、猛暑日は免れるようです。
さていよいよ明日から気温が下がっていく方向になるのですが、徐々に下がるのか一気に下がるのか、これから始まる秋を楽しみましょう。

そういって二神は天安河あまのやすのかわを隔てて、向かい合って誓約をします。

天照は素戔嗚の十握剣とつかのつるぎを三つに折り、天真名井あまのまないで濯いでから、ガリガリと噛みます。そして一気に吹き出した息吹から多紀理毘売が産まれます。続いて二柱の女神が産まれ、宗像三女神が誕生しました。

一方素戔嗚は、天照が身に付けていた八坂瓊之五百箇御統やさかにのいおつみすまるを貰い受け、天の真名井で濯いでから、ガリガリと噛みます。そして一気に吹き出した息吹から五柱の男神が産まれます。

これにより男神を産んだ素戔嗚の正しさが証明されたわけです。しかし、天照は全く逆のことをいいます。

「八坂瓊之五百箇御統は、元々私の物ですから、五柱の男神はすべて私の子でしょう。そして十握の剣は、元々あなたの物だから、三柱の女神はすべてあなたの子でしょう」

「結局ぅ～、どっちが正しいんだぁ～？」

「色々といいたいこともありますが、誓約の結果はあなたが正しいとしましょう。ただし、五柱の男神は、私が預かり高天原で育てます」

「異論はねぇ～」

「難しい言葉を知っているのね。それから三女神も、あなたに任してはロクなことにならないと思いますから、私が役目を与えます」

「これもぉ～、異論はねぇ～」

「あなたたち三柱の女神は、筑紫の宗像の地に降り立ち、それぞれ別の地に居を構え、目の前に広がる玄界灘を外敵から防ぐとともに、航海の安全を守りなさい」

玄界灘にある絶海の孤島・沖ノ島には多紀理毘売を祀る沖津宮おきつぐうがあります。
この島は女人禁制が未だに続いており、宗像神社の神官でないと上陸することもできません。
更に、上陸する前には、全裸になり海中で禊をしなければなりません。
また、島にあるすべての物、木や石に至るまで持ち出しを禁止しています。
しかも、この島で見聞きしたことを、外で口外してはならない (その割に写真など公表されているようですが) とされ、今も守り続けられています。
現在は沖ノ島も含め、宗像関連が世界遺産に登録されています。

「少し建屋が壊れても勝手に修理してはいけないらしいの、困ってしまうわ。それに少し色を変えるのも、小物を増やすのもダメなのですって。だからあまり帰りたくないの。ずっとダーリンの元にいようかしら」

多紀理毘売がこぼしている姿が目に浮かぶようです。

三姉妹の真ん中の女神・多岐都比売命は、玄界灘・大島の中津宮なかつぐうに祀られています。
この島は女人禁制ではなく、どなたでも参拝することが可能です。
神湊からフェリーで二十五分くらいで大島に到着します。
因みに宗像大社から神湊まで、バスで十分程度です。

「真ん中の妹です。私は主婦だから、何かと忙しいのよ。だからここにずっといるのは難しいかもね」

そうなのですか？

「旦那の世話もたまにはしなきゃなんないし、ママ友たちとランチの約束とかもあるしね。たまにはハメも外したくなる時もあるしさ。とにかく忙しいのよ。お昼寝の時間もなかなか取れないんだから」

三姉妹の末っ子・市寸島比売命は、辺津宮へつぐうに祀られています。

「私は弁財天と習合したものだから、ホントに忙しいの。真ん中のお姉ちゃまの忙しいとは質が違うのよ。でも、誤解しないでね、主婦がダメっていってるわけじゃないのよ。私にはできないことだから、よく分からないっていうのが正解かな」

さて後日譚ですが、自身に異心のないことが証明されたことに気を良くした素戔嗚は、高天原でしたい放題です。かなりのお調子者ですね。

姉が営む田を壊したり、御殿に屎を撒き散らしたりします。

また、服殿いみはたやの天井に穴を開け、斑ふち入りの馬をその穴から落とし入れ、それに驚いた服織女はとりめは機織りの道具で身体を突き、死んでしまいます。

天照は弟の粗暴さに恐れ慄き、天の岩屋に隠れてしまわれますが、これはまた別の話。
素戔嗚は、葦原中国に続いて、高天原も追放されてしまいます。

「それでさっきの話だが、お前のいいたいことは分かった。ただし姉と弟が納得するかは別だ。できるだけ早く結論を出せ。姉と弟を巻き込んで、ややこしいことになったら私も困るからな」

「わかりました」

娘の男関係に親が気を使うのは、人間の世界でもよくあることだ。しかし、両親のネームバリューが凄すぎるよな。タダじゃ済まないような気がするなあ。

数日後。

「オメエよぉ～、兄貴の連れかなんか知んねえけどよぉ～、俺の娘に何してくれてんだぁ～？」

突然ヤバいおっさんが部屋に飛び込んできた。

「いきなりなんですか？　あなた誰なんです？」

「俺は娘の父だぁ～。素戔嗚って呼ばれてるぜぇ～」

このおっさんがお父上か？

「オメエよぉ～、俺の娘とどんな関係なんだよぉ～。今まではぁ～、全然出掛けることはなかったしぃ～、ずっと家にいて静かで大人しかったのにぃ～、最近しょっちゅう出掛けるようになったしぃ～、俺がぁ～『最近よく出掛けるなぁ～』って聞いたらよぉ～、それから口も利かなくなったんだぜぇ～。調べさせたらよぉ～、オメエと会ってるっていうじゃんかぁ～。どうしてくれんだよぉ～」

このおっさんが噂に高い素戔嗚尊か。ただのヤバいおっさんじゃん。でもそれはいえない。

「多紀理毘売のお父上でしたか、それは失礼いたしました。私は竹本といいます。見ての通りの普通の人間です」

「そんなことはぁ～、知ってるぞぉ～。知らなきゃぁ～、ここにも来れないぞぉ～」

確かにその通りだな。場所だけ知っていて、どこの誰かも知らないなんて、ちょっと考えられないしな。ただのヤバいおっさんじゃないようだな。

「先日、兄君である月読命にもお伝えしたのですが、お嬢様とはただのお話し相手で、色んなお話しをさせていただいてはおりますが、それ以上でもそれ以下でもございません」

「聞いてねぇ～ぞぉ～。てか会ってねぇ～ぞぉ～」

月様、会ってないの？　じゃああの怒った顔の月様は何の意味があったの？　お父上との理不尽なやりとりも私のせいじゃないよな。

「それはお身内の事情で、私の問題ではないのでは？」

「あんだとぉ～」

怒られてもなあ。月様にはちゃんと伝えたし、あれから姫には会ってないし。

「いえ。でも疚しいことは一切していません。しようとも思っておりません」

そう、話しているだけなんです。

「あんだとぉ～。それって俺の娘に魅力がないってことかぁ～？」

「そういう意味じゃありませんよ。その方が良かったってことですか？　どっちなんですか？」

なんだよこのおっさん。言い掛かりも甚だしいな。

「オメエ小賢しいなぁ～、俺は今ちょっとイラッとしてるぜぇ～」

「お父様、勘弁してくださいよ」

「オメエの父親じゃねぇ～」

分かってるよ、そんなこと。こんな理不尽な父親こっちからお断りだよ。
でもこういう場合、普通そういうじゃん。

つづく

「その通りで、次の見合いでは一応の手順を踏んで、結婚を前提にお付き合いをってことにしたらしいの」

◆新規掲載の企画 (今日のみ)

初日、当日のみのプログラム。午前10時スタートです。

本祭り：2024年9月21日（土）　〜　22日（日）明け方
後夜祭：22日（日）　〜　月末

9/29まで

◆近々最終日を迎える企画

9/21夜まで

9/22まで

本祭り：2024年9月21日（土）　〜　22日（日）明け方
後夜祭：22日（日）　〜　月末

9/23 23:59まで

◆最終日までしばらく時間のある企画

9/29まで

9月末日まで

9/30まで

◆最終日までずいぶん時間のある企画

2025/7/5まで

毎週日曜から始まる Doudoitu de Rennka 100 にご参加いただきありがとうございます。
名月篇ではホントにたくさんの作品をお届けいただき感謝いたします。
明日から『Doudoitu de Rennka 100』が再スタートします。

前回のラストは Kei さまの

そうなんですよ　観ちゃいましたね　　妻の癇癪　荒れた部屋

です。今回はこちらがスタートとなります。
どうぞお楽しみに。

今回のふぉれすとどわあふが前回の作品数を超えました。

いよいよ今日が最終日です。
以下の注意事項をよくお読みください。

「#ふぉれすとどわあふ」のタグを必ず付けてください。これが付いていない作品は関連作品とは認めません。
タグは上記の太文字のタグをコピペしてお使いください。
小説、エッセイ、詩、音声、映像、その他諸々、形式は問いません。
作品を書かれた方は次のテーマを最低２つ、多くても３つを設定してください。テーマの内容は問いません。メルヘンやファンタジーである必要もありません。テーマの設定がない場合そこでお話は終わるものとします。
終わった話からの続きはないものとします。
どなたの作品のどのテーマを選ばれたのかを本文のどこかに明示してください。