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【読書感想文】Z世代がZ世代について勉強してみた

Z世代に関する本を読んだので、リアルな視点から感想を述べてみる。
著者曰く、『多様な価値観が存在することこそが「z世代らしさ」であるにも関わらず、Z世代はこういうものという像を作り上げている矛盾が生じている。』
確かに、インターネットによって趣味や好みがバラバラになっているからこそ一つの枠でZ世代を語るのは難しいのかもしれない。

そもそもZ世代とは?

アメリカ合衆国をはじめ世界各国において概ね1990年代中盤(稀に90年代序盤も含まれる)から2000年代終盤、または2010年代序盤までに生まれた世代のことである[2][3]。生まれた時点でインターネットが利用可能[注 1]であった人類史上最初の世代である。いわゆるデジタルネイティブでもある。

Wikipediaより

私は1999年生まれのZ世代。小学生の頃から、ガラケーを持っていて小学5年生ごろからTwitterをやっていた、ゴリゴリのデジタルネイティブ。むしろ小さい頃から最新のテクノロジーに興味があった、アーリーアダプターだったと思う。

Z世代の定義とは?

著者が考えるZ世代とは

z世代とは、生まれた年月で区切られるものではなく、社会に対して目を向け、常に自分と向き合い、誰もが良い社会を目指すべきという価値観で形成されている選択可能な物と考えている。
アメリカでz世代が特別な世代と扱われている理由は、多様な人種と思想と価値観の人が社会に存在するという事実をインターネットによって幼い頃から実感している世代だから。

本書より引用

「Z世代=価値観」と捉えている。この考え方は初めてながら、とても腑に落ちる部分があった。
一方で、私が考えるZ世代とは

自分のやりたいことや興味はあるが、SNS映えやイメージなど周りの目線を考えてしまい自分を出すことが苦手な世代。
趣味の自分・学校の自分・家での自分などそれぞれの顔があり、使い分けるのが上手な世代。

周りを見ていると、それぞれのコミュニティに違った顔を持っている人が多いように見える。コミュニティに合った自分を形成するのが得意なZ世代。プライベートと会社での顔を使い分けているからこそ、会社で『Z世代が何を考えているのかわからない世代』と言われてしまうのではないかと思う。

Z世代の特徴

著者は本の中で、『社会の一員として、誰かを蹴落として成長しようとする資本主義的な価値価値観に基づいたセルフラブ(自分磨き)の概念とは異なり、コミュニティーとしての傷や痛み、悲しみに目を向け問題と向き合う。それこそがセルフケアであり、セルフラブにつながる。』と表現していた。
Z世代は、今を生きるを大切にしている世代。地球温暖化により異常気象の頻発・コロナ流行・戦争が起こりそうと将来に対して漠然と不安が募っている。そのため、今楽しんだ方がいいよねという解釈になるのも無理はない。

また、同じような体験をした人とインターネットで繋がり、自分というものの解像度を上げていくことも特徴の一つだ。もちろん人によるが、将来の安定のために頑張るというよりも、今やりたいことを見つけて充実させるという考えの方が大きい気がする。
私の周りでも、将来のために貯金をしたり、海外で過ごしたいからと計画を立てている人もいる一方で、今やりたいように生きるという人もいる。
キャリアが多様化しているからこそ、『それぞれの人生』を進まなければいけない。

私が今一番悩んでいるのは、ロールモデルを見つけることだ。30代どのようになりたいかというモデルは見つけることができるが、40代以上になると見つからない。働いている女性の割合や、社会的変化によるものだから仕方ないが、将来を不安にさせる一つの要因になっていると思う。

その不安定な時代は、恋愛にも表れている。『不安定な世の中で生活するだけでも大変なのに、全くコントロールの効かない、予測不可能な変数でしかない「他人」と真剣交際に至るのはハードルが高い。』と書かれている。
上がらないお給料の中、税金や物価上昇などの負担が増えている中で誰かと将来を考えるのは難しい。それなら、今楽しければいいと恋愛をカジュアルに考える方が筋が通っていると思う。

また、すぐに出会える時代だからこそ「もっといい人がいるかも!」と考えてしまい終わりの見えない恋愛に疲労しているというケースもある。人間は3-7の選択が一番選びやすいと言われている。無限に出会えるアプリで疲労するのも無理はない。

私の考えるZ世代

よくZ世代ってどんな感じ?何してるの?と聞かれることがある。その時いつも回答に詰まる。だって、共通点と言えば年齢くらいだもの。
類は友を呼ぶではないけど、私は海外旅行が好きで私の周りも休みがあれば韓国やタイ、台湾などに行っている。しかし、古着が好きな人たちもいるだろうし、カフェ巡りが好きな人もいる。好きが多様化して、お金の使い方が異なるのだ。
また、TikTokがZ世代の象徴の一つという認識があると思う。確かに暇な時は見ることもあるけど、同じくらいInstaや Twitterもみてる。
SNSで自分と同じ人(類友)と出会えるようになったからこそ、Z世代という一括りにするのは間違っていると思う。

この本を読んでZ世代という未確認生物に対して、興味がある上の世代が多いと気付いた。少しでも理解が深まるように不定期で、Z世代の1人である私についての考えや興味について発信していこうと思う。
Z世代が知りたくて本を手に取っても、結局書いてあるのは概論ばかり。事例をもっと知りたい人にとっては、物足りなくどこで事例を見つけていいかわからないだろう。誰かの助けになれば幸いだ。


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