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劇団員として参加して見え方が変わった舞台出演

20代前半のころ、僕は劇団に所属し、劇団員として最初で最後の舞台出演を迎えました。

劇団を辞める決意をしていましたが、その話は一旦横に置いて。

劇団員として参加する舞台に集中することにしました。

1.劇団員の仕事

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劇団員として参加する舞台稽古では、稽古を円滑に進めるための準備やサポートも、劇団員の仕事でした。

① 稽古場の確保
② 稽古スケジュール表の作成
③ 当日一番最初に行って稽古場を開ける
④ 稽古前の掃除
⑤ ストレッチの誘導
⑥ 稽古後の掃除
⑦ 稽古場の施錠

僕は主に、③〜⑦を担当。

誰よりも早く稽古場に到着し、みんなと一緒に稽古をやりヘトヘトになりながらも、みんなが帰るまで残って稽古場を施錠する。

ストレッチも内容を考えて、みんなの前で声を出しながら、体操の先生のように誘導。

初めて舞台出演したときは、当たり前に準備されていたことが、当たり前じゃなく、誰かがやってくれていたことを知りました。

2.参加姿勢

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稽古に参加するだけじゃなく、稽古を創る側になると、見え方も変わってきました。

稽古場に早めに到着して、一緒に掃除を手伝ってくれる共演者もいれば、ギリギリに到着して、コンビニで買ってきたパンやおにぎりを食べながら喋っていて、ゴミを放置したまま忘れて帰る共演者もいます。

忘れて帰る人はだいたい同じ人。

そのゴミを掃除するのも、僕ら劇団員の仕事。

毎回ペットボトルが2〜3個置きっぱなしになっているのを見て、こういうところまで見られていることを知り、僕自身が同じことをしないように気をつけようと思いました。

3.稽古の段取り

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稽古の段取りに関しては、トップと呼ばれていた劇団の主催の方にお任せでした。

その為、トップがいないと稽古が進められません。

どんなに体調が悪かろうと、何十人の共演者が予定を合わせて参加している稽古日程をずらすことは言語道断。

劇団員の僕らは、常にトップの体調を気遣っていました。

稽古が終わり劇団員だけになると、トップが実は体調が悪かったことを、こっそり話してくることも。

熱が何度あろうと、稽古中は体調不良を見せないトップの姿を見て、これが組織の上に立つ人のあり方だと学びました。

4.小屋入りから本番まで

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稽古中も逐一劇団員だけで打ち合わせをすることがありました。

当日のお客さんの入り状況はどうか、各出演者のチケット捌いている枚数はどうか、空席があるなら、チケット捌ける人脈がある人にお願いするなど。

普通の出演者であれば、ここまで気にする必要はありません。

主催している側だと舞台も立派な商売で、主役を任せられる人は、それなりの人脈が必要ということも知りました。

5.まとめ

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立場が変わると見え方も変わります。

劇団所属というチャンスをいただき、思い切ってやってみたからこそ、分かった大事なことばかりでした。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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