初めて所属した劇団を半年で辞めることになった3つの理由
20代前半のころ、初めて出演した舞台をプロデュースしていた方々に、「正式に所属しないか?」とお誘いを受けました。
僕は舞台を中心に活動する予定ではなく、最終的には映像系の仕事をしたいと思っていたので、劇団に所属するか迷いがありました。
でも今回は劇団ではなく、カンパニーへの所属。
カンパニーは劇団と俳優事務所の間のようなもので、自由に活動して良いと言われたので、まずやってみないと分からないと思い、所属することを決めました。
「これからどんな日々が待っているのだろう」と、内心はとても楽しみにしていましたが、僕は所属から半年で劇団を脱退しました。
僕がなぜ、せっかく入った劇団を半年で脱退することになったか、その理由をお話します。
1.看板俳優不在
劇団に所属することを決めた翌日、ひとつ驚いたことがありました。
それは、劇団のホームページで大々的に、僕の所属が公開されたこと。
前回の舞台公演で〇〇役を演じた期待の新人、三浦誠大所属決定!!!!
これにはとまどいと疑問がありました。
前回の舞台公演で好評だったとはいえ、まったく無名の僕の名前を載せる理由はなぜか。
ホームページに名前が載る人って、今後劇団の看板となるような人じゃないのか。
もしかしたら、看板となる人がいないのかもしれない。
実際のところ、僕が入る前に看板俳優として売り出されていた人は無名の俳優さんで、さらにその人は劇団を辞めたいと話していました。
看板となる俳優さんがいない中で、僕が運良く活躍していく未来は見えませんでした。
2.時間価値の違い
劇団としての活動がスタートするに当たり、都内のカフェで打ち合わせが行われました。
打ち合わせのスタート時間は決まっていましたが、終了時間が未定。
それまでは少しでも時間があれば、アルバイトをやって生計を立てていたので、僕は時間に対して敏感でした。
しかし、カフェでの打ち合わせは、ほぼ雑談。
今考えれば所属したばかりの僕と、カンパニーの方々とのコミュニケーションの場をして用意してくださっていたと思いますが、余裕が無かった僕には耐え難い時間でした。
さらに、最初の打ち合わせで決まったことは、「みんなでディズニーランドに行こう」ということ。
なぜディズニーランドなのか不明でしたし、ディズニーランドに掛ける費用と時間を考えると、正直行きたくありませんでした。
とはいえ所属したばかりのメンバーだった僕が行かないわけにいかず、いかざるを得ない状況だったため、僕は午前中だけ参加し途中で抜けて、午後はアルバイトに行くことにしました。
この勢いで時間を浪費する余裕は、僕にはありませんでした。
3.金銭感覚の違い
劇団の方々と僕では、お金と時間の価値観が違うと感じました。
舞台をやっても収益にならない中、どうやって生計を立てているのか。
実際のところ劇団の方は都内に実家がある方が多く、働かずとも生きていける状態だったことが分かり、地方出身で一人暮らしの僕はみなさんについていけないと思いました。
僕が学生時代から働き、もっと貯蓄を作っていれば。
収入が高い仕事についていれば、と思いました。
もしかしたらこの劇団で活動していくことが何かチャンスに繋がったかもしれませんが、金銭的にも時間的にも余裕がなさ過ぎた僕は、次の舞台を最後に脱退することを決意しました。
まとめ
時間は有限。
この決断のスピードは、振り返ってみても良かったと思います。
脱退を決意していましたが、劇団としての舞台出演は真っ当しました。
その時の話は、また次回お話します。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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