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シェルパへの感謝の念

2008年4月26日に日経新聞夕刊に掲載されたものです。

 エベレストのベースキャプに入る手前、標高4300㍍のディンボチェという村でひどい風邪にかかってしまった。酸素の薄い高所での風邪は治りが遅い。これからさらに高度をあげようとすれば、なおさらだ。

 風邪に耐えつつ、高い標高に順応しようとすれば体には大きな負担がかかる。風邪になったら、まず治してから上へ上るのが常道だ。僕は本隊と分かれてディンボチェに残ることにした。

 翌日、みんなから1日遅れて次の村へ向かう。シェルパ(ヒマラヤの現地ガイド)のペンバが残ってくれて、二人旅を楽しんだ。途中のツクラという村から少し上がったところにある、エベレストで命を落とした登山家やシェルパの記念碑に立ち寄った。

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