見出し画像

慌てず自分のリズムで

本日は2020年5月20日です。7年前の今頃僕たちは、C3からC3'と言うものを作って、そこ移動しました。この間標高差わずか200mほどです。通常の登山よりもすごく短い標高差しかその日は移動しませんでした。これは80歳の三浦雄一郎の体力を考慮して作ったプランです。
皆さん、トレーニングもあまりいきなりキツいトレーニングをやっても身体を壊すだけです。自分の年齢・体力をそれに見合ったトレーニングを行いましょう。

本日のMIURA流クライムビクス

※メイン運動は登山を想定して、ザックを背負って行なってみましょう!!【準備体操】
  登山体操・・・リズムよく、楽しくトレーニングしましょう

【メイン運動①】 
  ①ウォーキング・・・1.8km  
 ※もしくは以下の②か③より選択してください 
  ②階段のぼり・・・20階分、もしくは踏み台昇降・・333回分
  ③スロージョギング・・・10分間(5分間×2セット)  
  
【メイン運動②】 
  バックランジ・・・40回×3セット

【補助運動】
  タオル回し・・・左右15~25回×2セット

スライド1

三浦豪太の遠征日記 −2013年5月20日−

スライド1

昨日からローツェフェースに入り2日目に入った。朝起きると切り立った壁の中だった。テントの中は暖かくそんなに大それたところにいるとは思えないが、テントのチャックを開けるとウェスタンクーンを眼下に見下せる絶景だった。この前まで高度順化にプモリのC1にいってきたが、その時プモリの頂上は遥かなる頂だった。しかしその頂さえもいまや低く見える。さらに奥にはチョオユーも見える。

画像3

以前チョオユーに登ったとき、目の前に突然エベレストが見えた。あの時は岩だらけの急な山にどうやったら登れるのだろうか考えたが、今まさにその急なローツェフェースにいる。僕達がいまいるのがlower C3と呼ばれているところそれでも十分高いのだが、

これから向かうのはupper C3と呼ばれている所よりも高いポイントだ。通常どちらかのC3に泊まり、翌日はサウスコルを目指すのだが、今回は父の意向で「年寄り半日仕事」をテーマとしてやってきた。そしてついに半日の移動が同じキャンプ内になってしまった!

画像4

しかしエベレストのなかでC3からサウスコルまでの移動標高差がもっともある。また死亡事故が多いのもこのC3であるのだ。エベレストに登る多くの登山家はC3を分岐に酸素を使う。しかしここの標高はすでに7000mを超えている。高山病が発症し深刻化するポイントなのだ。なにを隠そう僕もここで前回高山病になった。そのためキャンプ内移動といわれようがここは慎重になるのは大賛成だ。

それしてもローツェフェースは長い!幾つかの垂直とも思える壁を超えると、ピストル岩から大量の人が降りてくる!彼らは昨日エベレストに登った人達である。先日C2から長蛇の列で山頂を目指した集団が今度は集団で降りてきた!ローツェフェースはほとんど1本のロープでルートができているから、すれ違うたびにクリップかユマールの掛け替えを行う必要がある。何百回とその架け替えをやっただろうか。その度に挨拶を交わす。登頂に成功して自信に満ち溢れた顔もあれば、疲れきった顔で座りこんでいる人もいる。

画像5

その中でひときわ大きく甲高い声で「倉岡さーーん」と叫ぶ女性がいた。ベースキャンプで知り合った山ガールである。彼女も何と昨日登頂に成功したという。疲れた顔ながら、喜びに満ちた今にも泣き出しそうな笑みを浮かべていた。「おめでとう!」と心から言ってクリップを掛けすれちがった。

画像6

それから間もなくして僕達はC3′に到着した。3時間ほどで着いたが、あれほど多くの人たちとすれ違わなければ2時間程度でついたかもしれない。しかし300m以上も標高が上がったおかげで、さらに高度感が増しエベレストやサウスコルもより近くに見える。考えてみれば贅沢な旅だ!これほど余裕をもって世界一の景色を堪能できるのだから。夕食はさらにグレードアップした場所で、4日連続となるマトンカレーを食べた。

Instagramでの毎日更新しています。こちらm合わせてご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?