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家出少年のその後…。

以前書いた、息子が家出という名の冒険をした話。

https://note.com/miurabell/n/nbc7d460b7b23

あの日、息子が無事に帰ってこられたのは地元の高校生の子たちのおかげだった。(以前書いた時には省いてしまったが、息子が家出をしたのは友人と二人でだった。いつも我が家に遊びに来ている子と二人で居なくなったんだった。)部活帰りの彼らが、息子と友人がフラフラしているのをおかしく思って声をかける。『家出した』と正直に伝える息子(笑)

私はもちろんその場にはいなかったが、きっと誇らしそうに伝えたんだろうな。だって彼にとって「家出」とは「親と一緒ではない冒険」であり、心配をする人がいるとか考えてないし、心配をさせてやろうとも思っていないからね。(それが目的だったとしたら正直に「家出した」なんて言わないよね)ただ高校生の彼らは想定外の返答に驚いただろうね…。名前を聞き出し、小学校名を聞き出し、息子の通っている小学校へ連絡をしてくれた。(悪いことをしたと思っていない息子が躊躇することなくペラペラと聞かれたことに応える姿が浮かぶ…)

息子の行方不明をすでに通報してあった学校にはすでに先生たちが在校されていて、電話を受け取った先生が高校生の子たちに一緒に待っているようにお願いしてくれて、子どもたちがいる場所へ向かってくれた。同時に先生から私(警察に居た)へ電話があり、私の代わりに警察の方たちが息子たちをお迎えに行ってくれた。

金曜の夜の騒動だったのだけど、少し気持ちが落ち着いた月曜に大変お世話になった警察の方たちと、息子たちに声掛けをしてくれた生徒さんの学校に御礼状を書いた。まだまだいろんな想いが生々しくて涙を流しながら書いた。英語で「めちゃめちゃありがとう」ってフレーズに Thanks a million(100万回のありがとう)っていうフレーズがあるんだけど、まさにその気持ち。特に生徒さんたちへの御礼は、先生宛に書いてはいるものの(生徒さんたち全員の名前は知らなかったので)生徒さんたちの親御さんに是非この想いを共有したいという気持ちで書いた。だってさ、自分の子がこんなに素敵な行動ができる子に育ってるって知ってほしいじゃない?

手紙が届いた日、警察の方からはわざわざ御礼の電話があった。こちらがお世話になって書いた御礼の手紙に、わざわざ電話をくれる警察の方!ほんとさ素晴らしい!! その際に警察の方から「息子たちを発見するきっかけをつくってくれた生徒さんたちに感謝状を贈ることを考えている」という話があったので、両手をあげて賛成ですと答えた。

後日、新聞にこんな記事が掲載された。

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この記事を読んで、感情が溢れてまた泣いた私。でも、同時に笑った。この記事を読んで笑える現実でよかったと嬉しくてまた泣いた。

ちなみに息子には「高校生のお兄ちゃんたち20人くらい」と聞いていたが、8人だったw、夜遅く暗い中、この高校生8人が自転車で息子と友人を囲むようにして警察が到着するまで保護してくれていたと思うと本当に感謝を何万回伝えても伝えきれない。

家出騒動から何カ月か経つが、あれ以来、彼は冒険には出ていない。約束の時間に帰ってこなかったことは何回かある。一人で電車乗ってどこかに行くという冒険をさせてもいいな~とは思っているが、コロナであまり外出するような時期でもないので実行できていないまま。

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